「秘書の方ですか?」
数年前、前任の上司に連れられて取引先に挨拶に。行く先々でそう言われた。
「いえ、彼女は私の後任です」と上司が私を紹介しても、顧客達は皆ピンときていない顔をしていた。
帰りの車内で上司からは「機嫌を損ねたのか」と少し笑われた。
そんなことはないと言っても、ハンドルを握る彼の横顔はその後もしばらく笑っていた。
そんなことないのに。
あれから数年経った今でも自分があの人を超えられる気がしない。
同じ土俵にすら立てていない気がする。
ずっと足掻いて恥をかいて、それでも毎日歩いている。それだけ。
こんばんは。
ユリです。





