こんばんはニコニコくま



前回に引き続き、読書メモをお送りします📕
※自分のことは棚に上げまくって書いています💦ごめんなさい





無力になった私たち



人類はかつてないほどの自然支配のための技術を獲得し、惑星全体に大きな影響を及ぼしている。だが、同時に私たちはかつてないほどに、自然の力を前にして無力になっているのだ。
このことは環境意識の高い人であっても、同じである。自然や健康を大事にしようとオーガニックなものを選択していても、おそらく多くの人は鮭も鶏肉も、食品売り場に並ぶ、綺麗に梱包された「商品」しか食べられないのではないか。
私たちのほとんどは、自分の手で動物を飼育し、魚を釣り、それを捌くという能力を持っていない。一昔前の人々は、そのための道具でさえも、自前で作っていた。それに比べると、私たちは資本主義に取り込まれ、生き物として無力になっている。
(中略)
だから私たちは周辺部からの掠奪によってしか、都市の生活を成り立たせることができない。



無力な私たちは資本主義なしには生きられないと無意識に感じ、恐れている。だからグローバル・サウスの問題から目をそらし続けてきたのです真顔




けれども資本主義は私たちを幸せにしたか?と言われれば、物質的に恵まれているのに幸福度は低く、人工的希少性の領域が拡大していく中で、格差は広がるばかりうずまき物質的豊かさと幸福感は比例しない



さあ、こんな状況下で気候危機が起こればどうなるでしょう?


一番深刻なのは食糧難ですパン
特に日本は食料自給率が低いため、すぐにパニックになることは想像に難しくないですよね。



人間って水と食糧がないと生きていけないのですよ。それを現代人は忘れ、身体性をどんどん失っている気がする。どんなにバーチャルの世界になっても、宇宙開発をしても、我々は自然がなければ生きられない。※これはオイラのボヤキです







政治が何とかしてくれる?



もはや政治に対して国民の関心や期待はかなり薄いと言えるでしょう(私もその一人です💦)。アメリカの大統領選でさえ、政策の中身を理解しないまま投票している人が多いといいます。


このような関心が薄い=扇動されやすい人が大多数の世の中で気候危機が始まると、ヒトラーのような強烈なリーダーが出てくる可能性があります驚きあと宗教もね!


そういうリーダーに寄りかかりたくなるのが人間の心情ですが、もしその思想が偏っているならば非常に危険です注意



どんな思想があるのかというと、こちらの4つが挙げられています。





一部の人だけを守ろうとするのが①気候ファシズム、国家が企業や個人の二酸化炭素排出量を徹底的に監視し、処罰するのが③気候毛沢東主義



そして一番避けなくてはいけないのは②の野蛮状態ネガティブ殺し合い奪い合いだよ…



私たちが目指すべきは間違いなく④の新しい社会です指差し



気候危機になれば富裕層は安全な所へと逃げていくでしょうが、たとえウォールマリアのような壁を築いても、壁はいずれ突破されます凝視巨人じゃないけど🧌


気候変動は地球規模の問題🌏
私たちが根本的に社会の仕組みが変わることを受け入れなければ、人間の歴史は戦争して終わるという最悪の結末を迎えるだけでしょうな…ネガティブ






都会を捨てればいいのか?



じゃあ田舎に引っ込んで自給自足の暮らしをすればいいか?というと、そうではないのですにんじん


都市の生活や技術を捨てて、農耕共同体社会に戻ろうというものではない。それは、もはや不可能である。また、その暮らしを理想化する必要もない。(中略)
しかし、現在の都市の姿は問題含みで、修正が必要なのも間違いない。コミュニティの相互扶助も徹底的に解体され、大量のエネルギーと資源を消費する生活は持続可能でもないからだ。(中略)
都市を見捨てて山奥に閉じこもっても、最終的に地球全体が「大洪水」に呑み込まれてしまえば、元も子もなくなってしまう。



ではどのようにすればいいのか?


著者が提案するのは

脱成長コミュニズムと、コモンの再生

です指差し



簡単に言えば、経済成長や大量消費から決別し、生きるのに必要な水や電気を地域の共有物にして、民主的に管理しようというものです電球社会主義とはちょっと違うかなと思います。政府からのトップダウンというよりは、地方自治のボトムアップが要となります。


エコバッグ使ったり、ちまちまやってたんじゃ間に合わない!社会の仕組みからひっくり返せって話です。


具体的にどういうことかは、こちらの読書メモにも書いてあるので、よかったらご覧ください。





清貧な生活をしなきゃいけないの?



ここには、パラダイム・チェンジがある。第三章でも見たように、これまで脱成長は、清貧の思想にすぎないとして繰り返し批判されてきた。環境を守るために、みなが貧相な生活を耐え忍ばなければいけないのか、と。

だが、このような発言は、「経済成長の呪い」という資本主義のイデオロギーにとらわれすぎている。このイデオロギーは強固なので、もう一度重要な点を繰り返そう。

貧相な生活を耐え忍ぶことを強いる緊縮のシステムは、人工的希少性に依拠した資本主義の方である。私たちは、十分に生産していないから貧しいのではなく、資本主義が希少性を本質とするから、貧しいのだ。



脱成長したら、先進国の私たちは貧しい生活が待っているのではないか?と心配になりますが、逆に豊かになると著者は言いますキョロキョロ


「ラディカルな潤沢さ」が回復されるほど、商品化された領域が減っていく。そのため、GDPは減少していくだろう。脱成長だ。

だが、そのことは、人々の生活が貧しくなることを意味しない。むしろ、現物給付の領域が増え、貨幣に依存しない領域が拡大することで、人々は労働への恒常的プレッシャーから徐々に解放されていく。その分だけ人々は、より大きな自由時間を手に入れることができる。




人工的希少性を減らして、1%の超富裕層と99%の私たちとの富の偏在を是正していく。

すると、働いても働いても搾取され続けている大多数の人々の生活の質は上昇する。

さらに、無駄な労働が減ることで、最終的には地球環境をも救う、というのです🌏



「プライベートジェットに乗った」と言うことが恥ずかしいと思う価値観になってほしいなと、個人的に思ってます。






子どもたちの未来のために



さて最後です。


「大洪水よ、我が亡き後に来たれ」と昔の資本家は言っていたけれど、もう私たちは洪水に片足突っ込んでる状態です真顔いや、流されている?


そして何より私たちの子供は、このままだと…本当に…かなり苦しくて辛い人生になってしまいそうですぐすん



食べ物をたくさん備蓄したってその場しのぎにしかなりません。田舎で自給自足の暮らしをすれば多少マシになりますが、パニックになれば都会から人が押し寄せるでしょう。


地球規模の危機に、自分だけ助かろうたって無理なんですオエー



じゃあどうすればいいか?と言えば、これまで言っているように、脱成長、市民主導による民主主義の復活、そして政治・経済・環境の三位一体の刷新などが今すぐ必要ですダッシュ


そんなのちっぽけな自分じゃ無理だよ…と思うかもしれません。



でもみなさんに覚えておいてもらいたいのは


3.5%


という数字にっこり



ハーバード大学の政治学者エリカ・チェノウェスらの研究によると、「3.5%」の人々が非暴力的な方法で、本気で立ち上がると、社会が大きく変わるというのである。




一番罪深いのは無関心なのですもやもや
今回こんなざっくりした記事を読んだだけでも「正しい方向性」はなんとなく掴めたんじゃないかなって思いますキョロキョロ


だから具体的な行動はすぐに出来ないとしても、常に関心を持って、正しい流れには賛同し、悪い流れに反対することが、大きなうねりになるんじゃないかなと私は期待していますおねだり




これまで私たちが無関心だったせいで、1%の富裕層・エリート層が好き勝手にルールを変えて、自分たちの価値観に合わせて、社会の仕組みや利害を作りあげてしまった。

けれども、そろそろ、はっきりとしたNOを突きつけるときだ。冷笑主義を捨て、99%の力を見せつけてやろう。そのためには、まず3.5%が、今この瞬間から動き出すのが鍵である。その動きが、大きなうねりとなれば、資本の力は制限され、民主主義は刷新され、脱炭素社会も実現されるに違いない。
(中略)
未来は、本書を読んだあなたが、3.5%のひとりとして加わる決断をするかどうかにかかっている。





私たちが綺麗な水を飲み、美味しいものを食べ、恋に美容にうつつを抜かしていられることの「ありがたみ」を忘れてはいけないなと、いつも感じていますおやすみ私らの悩みなんてちっぽけなもんさ




本は図書館でも借りられますので、気になる方はぜひご一読ください!



本の内容とズレているところもあったかもしれませんが、これを読んだみなさんの「意識」が少しでも変わったなら幸いですニコニコ





それでは♡






なんとタイムリーにNHKで番組放送があります!
よかったらご覧くださいニコニコ







▼斎藤幸平さんのXアカウントはこちら



▼これわかりやすかったです!というかオイラのブログなんかより、これ読んでもらったほうがいいかも笑