ニューヨークで、何不自由のない贅沢な暮らしをしていた
ジャスミン (ケイト・ブランシェット) だったが、
実業家を気取った夫(アレック・ボールドウィン)の逮捕で、
全資産を没収されてしまい、義理の妹のジンジャーを頼って
サンフランシスコ空港に降り立つところから物語は始まる。



          原題: BLUE JASMINE (2013年 米)





誰にでも高飛車な態度で接し、セレブ気分が抜けないジャスミンと
貧しく無教養な妹たちとのギャップが、たまらなく可笑しいです。
すぐにバレるような見栄を張ってしまうジャスミンなのですが、
どこか憎めないのですよね~ sei






妹の恋人にも ”上から目線” のシーン。上
根拠のない自信と見栄っ張りのせいで
仕事をはじめ、何をやってもうまくいかず ...。






かつてのジャスミンは、ハイクラスなファッションを
すっきりと着こなす、エレガントな女性でした。
が、それも、虚栄に満ちた生活の崩壊とともに、
彼女の人格までもが壊れてしまったのです。
現在と華やかだったニューヨーク時代の回想を
巧く交錯させるところが、アレン監督の絶妙さ !!といえるでしょう。


バリバリ仕事をこなすキャリアウーマンを目指すと思いきや、
裕福な男性を捕まえて、元のセレブ生活に戻ろうとするところが、
どことなく、、虚しい。
はじめは、素敵に着こなしていたシャネルのジャケットも
人格の崩壊とともに、だらしなく見えてくるのが不思議です。


ブランシェットが、インタビューのなかで、そう応えたように
ウディ・アレン監督は、彼女の中に
「欲望という名の電車」の孤独な未亡人ケイトを
見出したのかもしれませんね。



        heart* ハート



ブランシェットの渾身の演技により
何度も観たい作品のひとつになりました。akn