この数日、見損なってしまった作品を観ています。
ああ、なんて幸せなのでしょう。
『恋におちたシェイクスピア』 のジョン・マッデン監督が
英国の名優7人を起用、
”高級リゾート・ホテルで心地よい日々” を過ごそうと
異国インドへ渡った老人たちに扮します。
が、、、これは、インド青年(支配人)の ”甘い誘い文句” であり、
現実は、ありえない!ほどのお粗末なホテルだったのです。
ここで、すごいのは 老人たちの順応性の早さ。
それぞれに事情を抱えて、この地にきた彼らの
うしろを振り向かない、未知に挑戦するすがすがしさ。
専業主婦だったイブリン (ジュディ・デンチ) が
職に就いて、自立する。
いつも肯定的で、穏やかな女性。
(こういうふうに、年をとりたいものだ。)
大嫌いなインドが、いつしか自分を必要としてくれる土地になり、
変わっていく元家政婦のミュリエル (マギー・スミス) も好ましい。
植民地だったインドと英国、”若さ” と ”老い” を
上手に向き合わせながら、融合させていく... 。
「本当の失敗とは ”やらないでおくこと” 」
「朝 目をさまし 必死に生きる。
ただ それだけ 」
デンチの心地よいナレーションが 心に残ります。