ストーリーは、
出版社の辞書編集部で、
新しく作ることになった辞書
「大渡海」に取り組む編集部員の
苦悩、葛藤、喜びが描かれています。


辞書名の「大渡海(だいとかい)」は、
「言葉の海を渡る舟」であり、
「もし辞書がなかったら、
我々は茫漠とした大海原にたたずむほかない」から、と。



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《言葉のプロ》であるにもかかわらず
他人とコミュニケーションを取るのが
大の苦手な馬締(まじめ)。
辞書作りの世界にのめり込むなか
香具矢(かぐや)と出会い、
一目惚れする。


不器用な彼が、香具矢に
熱い自分の思いの丈を
懸命に伝えようとする姿が
健気で 微笑ましいです。
(ちょっぴり変わっていますが…笑)



若葉若葉若葉


マジメで一途な 馬締 役には、松田龍平さん、
キリッと筋の通った板前の 香具矢 役に、宮崎あおいさん。
お調子者だが、情の厚い 馬締の先輩、西岡役には、オダギリジョーさん。
ほか、役柄ピッタリのキャスト揃い。


ことばを使って
ひとに何かを伝えたいとき、
より慎重に、より丁寧に
選んでいかなければ、と思えてきます。
ことばを丁寧に扱うことが、
その相手を、ひいては、自分の人生をも大切にすることに
繋がっていくのかもしれない… 。


気の遠くなる(本作では15年)辞書編纂の作業を
この文学的なひとことで表現している
《舟を編む》
三浦しをんさんの 作品 と ことば が
私は、心底 好きです。



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