”パイ” とは、少年のこと。
タイトル通り、トラと227日間、漂流するという
ありえないようなストーリーなのである。
でも、事実は小説よりも奇なり、と
多少なりとも思っている私は、
このようなことがあってもいいのかな~と。

大人になったパイが、
小説の題材を探しにやってきたライターに
自分の名前の由来や家族、淡い恋のことを、
面白おかしく語りかけることから 物語は始まる。
そして、穏やかな時間から
命を懸けたすさまじい戦いの日々へと一転するのである…。

激しい嵐や、巨大なクジラのジャンプ、
無数のミーアキャットの住む無人島など、
恐ろしさも共存している、が、目を見張るほどの美しさ。
いつの間にか、この幻想的なシーンに
引き込まれていきます。
(ほとんどがCGというのには、ビックリ!)
3Dで見ますと、この世のものとは思えないくらい美しい!

(C)2012TwentiethCenturyFox
ラストで、パイの口から語られるもうひとつの物語。
これには、愕然としましたが、
どちらを信じるかは、私たち次第。
「リチャード・パーカー」 というベンガルトラの存在とは?
漂流の物語にして、
信仰と神、哲学的な意味をもたらす
興味深い作品でした。


