淡い光刺すキッチンで ヒロインのマーゴが
オーブンの前に立って料理しているシーンから
物語は始まります。
これが 何を示唆するのか
あとになって分かるのですが…。
結婚5年目の少女のようなマーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)は、
やや子供っぽい夫(セス・ローゲン)と
トロントで穏やかに暮らしていた。
ライターのマーゴは、取材先で出会い
偶然にも自宅の斜め前に住んでいたダニエルに
心惹かれるように…。
夫とは違う魅力を持つ彼は、
自分からは、決して大胆な行動に出ない。
夫に対して後ろめたいけれど
気持ちの赴くままに決断したマーゴ。
はたして若い恋の結末は…。
原題: TAKE THIS WALTZ (2011年 カナダ)
アルコール依存症の夫の姉の言葉が
マーゴの心に突き刺さる。
「人生って何かが足りなくて当然。
しらふでいられないから 私は依存症になったの!」
たかが浮気 されど浮気。
すべてを変えてしまうほどの ”甘美な怖さ” がある。
「マリリン7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズ。
本作のほうが、ミシェルらしい。
脚本・監督は、カナダの女優である サラ・ポーリー。
目線や言葉で愛を交わす描写が
なんとも言えず官能的。
映像の美しさと生活感むき出しのリアリティが絶妙で
センスの良さを感じられる作品でした。