北欧スウェーデンで撮影されただけあり、
冷たく美しい映像が、氷のように 肌や心を刺す。。
原作は、大ベストセラー小説 『 ミレニアム 』 3部作の第1部で
英語版です。
雑誌 「ミレニアム」 の編集長、ミカエル(ダニエル・クレイグ) が、
経済界の大物に名誉棄損で訴えられ、敗訴したところから始まる…。
絶望のどん底にいるミカエルに、
大財閥の元オーナー、ヘンリック・ヴァンゲルから
40年前に起きた、少女失踪事件の依頼が舞い込む。
そこで、ミカエルは、
天才的な情報能力を備えたハッカー、リスベット(ルーニー・マーラ)に
協力を求める…。
ルーニー・マーラ、入魂の演技に とにかく圧倒されます。
お嬢様女優を脱皮したかったのかな。
( ルーニーは、NYジャイアンツ創始者であるティム・マーラのひ孫 )
『ソーシャル・ネットワーク』 では、
冒頭で主人公を振るガールフレンド役でした。
今回、この役柄で、アカデミー主演女優賞にノミネートされています。
原題: THE GIRL WITH THE DRAGON TATTOO (2011年 米)
徐々に暴かれる、大財閥一族の忌まわしい過去と
猟奇殺人事件 と ナチや聖書が絡んだミステリー。
著者が向けた、自国の社会における権力の横暴、隠蔽、
そして、女性への暴力が
生々しく、映像を通して よ~く伝わってきます。
(正視できない場面が、ありましたが。。)
残酷で非情なシーンもありますが、
決してそれを前面に出してはおらず、
女性の心情をきめ細やかに描写しているのは、
お見事といえるでしょう。
クールなカリスマ性を放つ、ルーニーの存在感は、
今後の続編を期待させてくれますね。