真面目なサラリーマンの ツレ (堺雅人) が、
ふいに、「死にたい。。」とつぶやく。
こんな言葉を突然聞けば、妻のハルさん (宮崎あおい) ではなくたって
驚いてしまいますよね。
でも、このハルさんのスゴイところは、
飄々(ひょうひょう)としていて、深刻ぶらないところなのです。
( 相当 しんどいと思うときでも、、です )
でも、このツレ、かなりの几帳面。
そのエピソードが、随所に描かれているのですが、
内心、(え~っ! こんなことをするのね~) とビックリ!
反面、ハルさんは、どちらかというと、おおらかで
あまり細かいことに気を遣わない。
でも、世間の夫婦やカップル って、
どちらかが几帳面で、どちらかがおおらかですよね~
自分の夫が、心の病になり、それも会社のストレスが原因だと
わかったとき、
それを認めることは、容易にできなく、、
ましてや、周囲に明かすまでには、勇気がいる。。
で、このタイトル 「ツレがうつになりまして。」 です。
この作品は、夫婦で辛い体験を乗り越えたときに
妻がそう言えるようになるまでの、夫婦の記録です。
漫画家のハルさんが、スケッチ風に日常を綴っているので
重い事実も深刻ぶらず、淡々と描かれています。
「健やかなるときも、病めるときも … 」 という誓いのことばのとおり、
いかなるときも ふたりで寄り添って生きていく。。
まさしく、そんな夫婦の愛情物語です。
ふたりを温かく見守る視線で描かれていますので、
観終わったあと、じ~んと熱いものが心に残ります。
本音のレビュー
『篤姫』 でも夫婦として共演したふたりだから、息が合っていて
特に、宮崎あおいさんの自然な演技が素晴らしいです。
大変だと思うけれど、
病や病人と 共に生きること。
病に生かされ、病人に生かされている、ということを
ここでは、伝えたかったのかもしれない。。