秋生まれだからでしょうか、
この季節になりますと、薄い花びらに光を通す秋桜に
目がとまります。
そして。。
いつもその哀しい伝説を思い起こすのです。
ヨーロッパの小高い丘の上に 可憐で心優しい少女と病弱な父が
二人で暮らしていました。
その丘から続く小さな杜に、木こりの青年・ヨッシーミの小屋が
あり、 二人は時々、丘に並んで 青い空を見つめながら語り合うのでした。
一方、丘を下った賑やかな街には、男らしい肉体に自信を持つ
傲慢な猟師のガストンが暮らしていました。
自分に心動かさぬ女性はいない、と勘違いしたガストンは、
ある日、少女の父がなくなったのをいいことに 無理に結婚を迫ってきたのです。
少女は身を守るため、一瞬にして可憐なピンクの花に、
それをかばったヨッシーミも凛とした白い花に姿を変え、少女を守り続けたのです。
丘には、白やピンクの花が一面に咲き乱れ、
秋風の中、 ただ一人ガストンが残されました。
ふたりは互いに姿をコスモスに変え、純潔を守りぬいたのでした …。
花言葉
(桃) 少女の純潔
(赤) 乙女の愛情・調和
(白) 乙女の純潔・美麗・優美
(濃桃) 愛情
(黄) 野生美
ちなみに。。
ギリシャ神話では、秩序、整然とした調和のある世界、
宇宙 という意味があります。
だからでしょうか。。
秋風が吹くなか、コスモスが咲き乱れているのを見ますと
広大な風情とともに哀愁をも感じる私です。。