14歳のときに産んだ娘を養子に出し、ずっと思い続ける母と
実母を知らずに育った娘。
37年という歳月を経て、ふたりの運命が交わろうとするストーリー。
舞台はロサンゼルス。
理学療法士で働くカレン(アネット・ベニング)は、仕事と母親の介護で
明け暮れる日々。
人の好意を素直に受け入れることのないその性格は、刺々しく非社交的だった。
カレンの母は、あっけなく死んでしまうのだが、
最後までわかり合えることはなかった。。
37歳のエリザベス(ナオミ・ワッツ)は、素晴らしいキャリアを持つ弁護士。
孤独で心を閉ざしている彼女が、父親のような上司のポール(サミュエル・L・ジャクソン)と
関係を持つ。
(サミュエル・L・ジャクソン、このような役柄は珍しいです。)
ある日、エリザベスは身ごもっていることに気づく・・・。
原題: MOTHER AND CHILD (2009年 米)
(C)2009,MotherandChildProductions,LLC
ローティーンの妊娠、中絶、介護、養子制度、信仰心など、
この作品には、多くの問題が詰め込まれています。
一歩間違えると重いテーマになりがちなのですが、
そうならないのは、心底温かく思いやりのある人々ばかりが
描かれているから。。。
気難しいカレンが、パコに愛されるようになったとき、
エリザベスが身ごもり、まだ見ぬ子どもに愛情を持ちはじめたとき、
彼女たちは、殻をやぶっていくのです。。
それにしても、ロドリゴ・ガルシア監督が、
見事なまでに女性の心情を描き出しています。
アネット・ベニングとナオミ・ワッツが、
たくましくも脆い女心を表現していて、それが大変美しいのです。
多くは語らず、丁寧に紡いでいるセリフの数々に
静かな感動を覚えました。。
本音のレビュー
スクリーンだけではなく、何度でも観たい作品。
普段、あまり泣くことのない私ですが、
思わず涙があふれてしまい・・・。
是非、女性の皆さまに観ていただきたい作品です。
(愛と優しさにあふれていますよ。。)