伝説的なシンガーソングライター、バッド・ブレイクは
アルコールに溺れてしまい、荒んだ生活を送っているのですが
ジーン(マギー・ギレンホール)というシングルマザーが
忘れられず、骨折すると彼女の家に身を寄せます。
子を思うマギーの母親役、ぴったりでした。
身勝手でどうしようもない男の顔や、
ありふれた日常を送る穏やかな顔を見せるジェフ・ブリッジスは、
細やかな演技で微妙な心の動きを見せてくれます。
どことな~くクラプトンに似た歌声に、聴き入ってしまうほどの
玄人はだしのブリッジスの歌。
特に、かつての弟子で、今は売れっ子になっているトミーとの
競演は素晴らしいの一言につきます。
時代を超えた師弟愛に心の奥底から、
熱いものがこみ上げてきますよ。
(C)2009TwentiethCenturyFox
昨年観にまいりましたミッキー・ロークの『レスラー』に似ていますが、
決定的に違いますのは、
どこか救いがあり、希望の光が差しているところ。
広大な大平原に佇むラストシーンは、
いかにもアメリカ映画という感じで好きですね。
魂を揺さぶる演技と音楽、最高でした。