観る側が限られているからでしょうか、
上演している劇場を探したくらい観たかった映画です。
老人の恋がテーマなのですが、
これを書いたのは、24歳という若いニック・ファクラー監督。
もっと驚くことに、このストーリーを書いたのは17歳のとき
だといいます。
(老いてゆくという哀しみをよくぞここまで表現できたなあと感嘆!)
老人は恋したり嫉妬したりしないように思われますが、
そんなことはない、より恋心を募らせるそう。
この作品は、認知症で記憶を失くしてしまった老人が、
自分の妻に恋をするという物語。
それも、彼の家族にあたたか~く見守られながら・・・。
家族も自分の過去も記憶にない老紳士の最後の恋。
(C) 2009 Overture Street Films,LLC
原題: LOVELY, STILL (2009年 米)
マーティン・ランドー扮するロバートは、メアリー(エレン・バースティン)という
美しい女性と出会ったことにより、味気ない日常がときめく日々へ。
孤独を癒していく恋の過程も素晴らしいです。
ひとは、いつまでもときめいていたいもの。
『エド・ウッド』のマーティン・ランドーと『ブッシュ』のエレン・バースティンという
オスカー受賞経験を持つ名優ふたりの演技が味わい深いです。
後半で、さまざまな秘密や謎が解けていくとき
『やさしい嘘』がひょっこりと顔をのぞかせるのです・・・。
(推理作品ではありませんヨ)
オブラートで丁寧にやさし~く包んだようなストーリー。