映画には、前半から盛り上がるもの、

後半から盛り上がるものとがあると思います。

(ず~っと、というのはムリですものね)

僭越ながら個人的な感想を申しますと、本作はまさしく後者。

『冬のソナタ』のときもそうでした。



2月14日のバレンタインデーに、

ひとつひとつのエピソードを同時進行させる群集劇であり、

『プリティ・ウーマン』のゲイリー・マーシャル監督らしい

テンポのよい演出ですから、キャスとその背景を理解するのに

時間を要するからかもしれません。

リズミカルな展開ですので、さまざまな伏線を張っておいても

「ああ、こういうことだったのね」とすぐに分かりますし、

ストレスなくして観ることができます。ニコニコ



扇が開くように見えてくる老若男女の恋愛模様は、

笑いもあり、苦くもあり・・・。

チョコレートにも、甘いミルクやほろ苦いビターがあるように。。



アメリカの”子ども店長”さんのようなおませな男子の恋が可愛い!

結婚50年を過ぎた熟年夫婦にも憧れますね。

若き日のシャーリー・マクレーンが映っているスクリーンをバックに

シャーリーが両手を仰ぐシーンでは、感激して拍手をされた観客の

方もいらしたほど。

この印象的なシーンは、多くの伝説的な映画スターが眠っている

『ハリウッド・フォーエバー墓地』で撮影されたのだそうです。

思わずうなってしまうこの演出、シャレていますね。

登場するだけで貫禄を感じられるのは、さすが往年の大女優!




■Jewel Box■

                       原題: VALENTINE'S DAY (2009年 米)


ロサンゼルスが舞台。

キュートな素顔のほうが断然イイ、ジェシカ・アルバ、

意外な副業が面白く笑いを誘う、アン・ハサウェイ、

『エリン・ブロコビッチ』を彷彿とさせる、ジュリア・ロバーツ、

イケメンでゲイだったショーン・ジャクソン、

ベテラン女優のキャシー・ゲイツもいい味を出していますね。


そこの花屋兼カフェのシエナ・ブーケを中心にして

起こる人間模様。



「いいところだけではなく、悪いところも全てひっくるめて

好きになる!」などなど、

ステキなセリフの宝庫であるこの作品、

とってもとっても深いです。



みぞれ混じりの冷たい雨が降っていましたが、

帰路はほっこりと温かくなり、ハッピーな気分に。きらハート




愛することって、やっぱり素晴らしい!

全てのひとたちが愛しく感じられる映画でした。




          はぁと