公開を今か今かと待ちかねておりました作品。
今回のジョニデ(ジョニー・デップ)は、”海の賊”ではなく
”陸の賊”といった役どころでしょうか。
「パブリック エネミーズ」は、実在したギャング、
ジョン・デリンジャーの物語です。
はじめは、『明日に向かって撃て』っぽいのかしら、と
想像しておりましたが、
禁酒法時代のギャングそのもの。
有名なギャングスター、ジェームズ・ギャグニーを
彷彿とさせるのですが、、
ビリー(マリオン・コティヤール)と出逢った瞬間から、
デリンジャー(ジョニデ)は、
彼女に焦点を合わせて生きるように。。
個人的に、禁酒法時代の作品は
ファッションを含め、そのダンディズムが
好きですね。
・汚れたお金しか奪わない!
・仲間は決して裏切らない!
(仲間の手を決して離さない!という男気のあるシーンには
感動します!
・愛した女性は、最後まで守り抜く!
も~、、これでオチナイ女性はいないでしょう。。
(これまで演じた彼の中で一番魅了されるかも。。)
1933年、大恐慌時代のアメリカ。
銀行から鮮やかな手口(逮捕されない1分40秒)で
お金を奪い、その紳士的な振る舞いから
民衆のヒーローになっていたジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)。
FBIは組織の威信をかけて、彼の逮捕に全力を挙げていた・・・。
デリンジャーは決断力、行動力が抜群ですが、
執拗に追いかけるメルヴィン(クリスチャン・ベイル)も
FBIの敏腕捜査官。
この時代に合ったジャズやブルースなど
粋な音楽を流す演出が心憎いほど。
スリリングな銀行強盗シーンや銃撃シーンが
ありますが、究極なラブ・ストーリーでもあります。
「あなたの好きなものは?」というビリーの質問に
「オレが好きなのは、野球、映画、高級服、速い車。
そして、君だ」
こんなセリフを好きな男性に言われたら
もう女心わしづかみですね~。
愛しさに満ち溢れたジョニデのまなざしが
セクシーです。
のちにビリーが、警察の手に落ちて
過酷な拷問を受けても
愛する男性のために最後まで彼を裏切らない、
”女の潔さと強さ”には感服しました。
デリンジャーも周囲の制止を振り払って
彼女を救出しにいく、、、
これこそ、命をかけた恋。
ラストシーンで、
クラーク・ゲーブルの映画『男の世界』を
じ~っと見つめ、死の覚悟を決めたジョニデのまなざし。
きっと彼は、『ギャング』の世界でしか
生きられないのでしょうね。
生きながらえて死んだような余生を送ることよりも
潔く散るという選択をしたのでしょう。
『男の美学、潔さ』、『男のダンディズム』を
さりげなく見せつけてくれた
ため息もののよく熟してある作品でした。
のちほどおうかがいたしますね~