実際には、ほとんど知らない”プロレス”の世界ですが、
公開前から観たくて仕方のなかった映画、『レスラー』。
たぶん、ミッキー・ロークが主演だからかな。。
かつて、キム・ベイシンガーと『ナインハーフ』に出演。
”セクシーな俳優”として名を馳せます。
その後、念願のプロボクサーに転向するのですが、
”セクシーな美しい顔”は、見るも無惨なほどボコボコにされ、
何もかも失くしてどん底状態だったそうです。
そんなミッキー・ロークの起死回生の作品、『レスラー』は
実生活でもどん底をなめた彼が、
全身全霊をこめて演じきったヒューマンドラマなのです。
【あらすじ】
ランディ(ミッキー・ローク)は、ザ・ラムのニックネームで
知られるプロレスラーで、全盛期には、雑誌の表紙を飾る
ほどの栄華を極めたが、20年経った今は、どさ廻りの興行
に出場しながら、スーパーでアルバイトをこなしている。
ある日、試合後に心臓発作を起こした彼は、(レスラーは
クスリ漬けの日々で、その副作用)引退を考える。
孤独になった彼は、お気に入りのストリッパー、キャシディ
(マリサ・トメイ)からの助言通り、今は心が通わなくなり、
疎遠になってしまった娘に連絡をする。
娘のためにプレゼントを選び、彼女の気に入っていた場所を
散歩したりして、親らしいことをしてこなかったことを詫び、
どうにか許してもらえる。
だが、約束を守らなかったことで、再び娘の心は離れてしまい、
また同時期に、スーパーで嘲笑されたことから
彼は、引退したはずのレスラーに戻ってしまう。
心臓発作が起きようが、
彼の居場所は、プロレスの会場なんですね。
彼が、プロレスラーの”ランディ”を大事にしている
シーンが、ところどころに出てきます。
レスラーのスイッチが入ると
かかる音楽が、ブルース・スプリングスティーン。
親交のあった彼は、ロークのために
ノーギャラで曲を提供したそう。
これがまた、カッコイイのです。
劇中には、20名を越えるプロレスラーが登場して
迫力のあるプロレスシーンです。
(ファンの方でしたら、お分かりになるでしょうね。)
私、先週、今週と流血シーンで、ちょっと、、、でした。
でも、プロレスというショービジネスの裏側を垣間見ることが
できて面白かったですね。
悪役の人たちとの打ち合わせや
レスラー同士、みんな仲がよかったりして・・・。
試合の最中に、具合の悪くなった彼をいたわり、
心配するところは、その外見とは反して本当に優しい!
本来は、ニコラス・ケイジを主演に迎えるところを
アロノフスキー監督が、ロークの起用を守り抜いたそうです。
ラストシーンでは、、、
ランディのプロレスに対する思い、プライドが痛いほど分かり
彼の心音とともに、今でも心に響いています。。