10年前より恋してますか?
人生に迷いながらも
走り続けたからこそ出逢える”恋”がある
全てはこのコピーに凝縮されている
オトナの男女の恋物語です。
【あらすじ】
夫とは別居状態、思春期の長女は自分に反抗的といった、家族と折り合いが
悪いエイドリアン(ダイアン・レイン)。
結婚後、いい母親になろうとアーティストの夢を閉じ込めてしまった彼女自身も、
いつの間にか輝きを失ってきてしまっている。
高名な外科医で、仕事一筋のポール(リチャード・ギア)。
その一方、妻と息子に去られ、手術に失敗して患者を死なせてしまう。
心に傷をもつ二人が、ロダンテ(原題の町名)という田舎町の、海に乗り出す
ように佇む海辺のホテルで出逢う。
初めはよそよそしいふたりが歩み寄るきっかけとなったのは、ラジオから流れる、
ダイナ・ワシントンのジャズである。
無愛想なポールが、キッチンに入ってきて「一緒に食事を」と言ってきたのである。
3日目の夜、ホテルを襲った激しい嵐が二人を結びつける。
だが、二人は強く惹かれ想いながらも、それぞれの現実に戻っていく。
たった5日間のラブ・アフェアだったのだが、別れが二人をより結びつけるのである。
そして、再会を約束した二人だったのだが・・・。
と、まあこんな感じのストーリーなのです。。
スクリーンで観ると、とってもロマンティックでしたが、
実際は、壊す寸前の家を美術スタッフの方々が修復したそう。
出逢ってから、常にお互いの目を、そして心を見つめ合う二人。
でも、どこか冷静に現実に戻れるところは、粋も甘いも噛み分けている
大人の男女だからでしょうね。
華やかなシーンも激しい恋愛シーンもないですが、
ふたりが恋をしている表情を、肌理細やかに演じています。
監督:ジョージ・C・ウルフ
原作:ニコラス・スパークス
エイドリアンが、手術で死なせてしまった女性の夫に対して
弁明ばかりするポールの行為を優しく諭すところ、
また、「私の誇りはいい母親でいること」と殻を破れない
エイドリアンに対して、「君は誰が守る?」(このセリフ、素敵ですね~)
と優しく問いかけるポール。
手紙のやり取りという原始的な方法で、愛を深めながら
お互いを高めていく、本来の自分を分からせてくれる
そんな魅力的な関係なのです。
恋をしていく過程でのふたりの変化が素晴らしいです。
やつれていたエイドリアンは、キレイになっていき、
ポールは温かみのある人間に変わっていくのです。
「恋をするのに遅すぎることはない」
人間の心が愛おしく、温かく思えてくる映画でした。。
ラストは少し残酷だけれど、でも、だからこそ
心に強く残るのかもしれないですね。
恋をしたいひとに、
そして、恋を忘れているひとに。。