ふと、その題名に惹かれて手に取った本、
「大切なことに気づく24の物語」です。
心が弱ったとき、迷ったときに読んで元気づけられる本です。
「自分を成長させてくれる物語」の中に、ある先生のお話があるのですが、
担任となった小学校5年のクラスの中で勉強ができず、不潔でだらしがない男子生徒
がいたそうです。
通知表には、いつも悪いことを記入されていたそうですが、ある時、ふとその男子生徒の
1年生だった頃の記録を見る機会がありました。
そこには、
「明るくて、友達好き、人にも親切。勉強もよくできる」
と書いてあったそうです。
2年生の記録には、
「母親が病気になったために世話をしなければならず、ときどき遅刻する」
3年生の記録には、
「母親が死亡、毎日、悲しんでいる」
4年生の記録には、
「父親が悲しみのあまり、アルコール依存症になってしまった。暴力をふるわれている
かもしれないので、注意が必要」
と書かれていたそうです。
その先生は、悩みながら一生懸命に生きている少年の姿が浮かび、急に愛おしくなり
放課後、ずっと一緒に勉強するようになったそうです。
6年生になって、少年は先生のクラスではなくなりましたが、卒業式のときに、
「先生はぼくのお母さんのような人です。ありがとうございました」
と書いたカードを受け取りました。
卒業後もたびあるごとに、
「先生のおかげで大学の医学部に受かって奨学金をもらって勉強しています」
「患者さんの悲しみを癒せるようにがんばります」
と手紙が送られてきました。
そして、先日届いた手紙は、
「母の席に座ってください」という結婚式の招待状だったそうです。
そして、最後にこう締めくくられています。
本当に落ち込んでいるときに、一人でも自分のことを考えてくれて、励ましてくれる
人がいたらがんばれると思いました。
他人のことは理解しようと思わなければ何も分かりません。
先入観を捨てて相手を見ることで、本当のことがわかると思います。
人を上っ面だけで判断してはいけない、そして話すことができない辛さを分かって
あげられる人間になりたいですね。。
見えているようで見えていない、大切なことを気づかせてくれる珠玉のストーリー
ばかりです。。