楽屋の片隅で拾ったマナーブック。
予想だにしなかったロスチャイルド伯爵との出会いで、その後、大きく花開くことになるのです。
この本は、堅苦しいマナーブックではなく、人間関係を円滑に運ぶには、まず マナーが大切 ということを説いています。
●裏表紙には次のような言葉が書かれています。
「パリの小劇場の女優から大富豪男爵夫人へ。
“現代のシンデレラ”は『幸せになる秘訣はマナーである』
と語る。
自分とつき合うマナー、会話・電話・手紙のマナー、旅のマナー、
招くときと招かれたときのマナー、家族・他人とのマナー……etc.。
女性の本来の魅力をいかに身につけるか?
この本には、素敵な生き方のヒントがいっぱいです。」
彼女は「自分とつき合うマナー」について、次のように語っています。 「マナーには基本になる2つの土台があり、他のことは皆そこから派生しています。それさえ分かれば、あらゆる場所、あらゆる状況でごく自然に対応することができます。 1つは、自分を敬うことだと思います。それなくして、他人を敬うことはできません。2つめは意思の疎通と、相互のルールです。誰でも一方的に与えるだけ、あるいは受けるだけというわけにはいきません。無理な一方通行はすぐ行き止まりになってしまうでしょう。」 「……あなたが、まず第一に心をくばるべき人は誰でしょうか。あなたのお母さまでしょうか。あなたのお父さまですか。あるいはあなたのご主人、そして子どもたちでしょうか。 おわかりでしょうか。 そう、もちろんあなた自身なのです。自分自身に尊敬を抱けば抱くほど、他人を尊敬できるようになるのです。自分を尊敬することができなければ、絶対に他人を尊敬することもできないと私は思っています。ですから、自分自身に対し、できる限りよいイメージを築き上げて下さい。 〈中略〉 自分とつき合うマナーは『あなた自身を好きになりなさい』という言葉に尽きるのです。人生を愛するには、まず自分自身を愛さなくてはいけないのです。」 |
マナーとは努力と想像力なしにはできない、根性のいる仕事
です。
ですが、泥臭い努力の跡を見せないのが本物の
エレガンス
なのです。
それは、ナディーヌ婦人がある貴婦人から言われたこの文章
に凝縮されています。
「がんばってお行儀よくなさいね。熱がったり寒がったりしては
いけませんよ。」
[Rothschild,Nadine de]
ロスチャイルド,ナディーヌ
1932年、フランス生まれ。中学卒業後、工員、モデル、ダンサー、女優など、数々の職を経験。1963年、エドモンド・ロスチャイルド男爵と結婚し、現在に至る。『男爵夫人は朝五時にご帰館』がフランスでベストセラーになったのをはじめ、5冊の著書がある。