平野啓一郎さんのマチネの終わりに、これ読んだの4年前だし現物の本が今手元にありませんwでも、マジで大好きな本なので私なりの感想を残したいと思います!ラブ

 

この小説は、「大人の恋愛」です!!!わたし昔から大人の恋愛ものが大好物なんですよね。ドラマで言ったら、「最後から二番目の恋」とか「カルテット」とかかな。ほんとに好きなんです飛び出すハート少女漫画とかキラキラな学生の青春より全然好きですwとはいってもこの本、大人の恋愛小説、と一口で語るのはもったいないくらいたくさんの要素が詰め込まれてます。

 

簡単に言うと、天才クラシックギタリスト蒔野聡史(38)と、有名な映画監督を父に持つ国際ジャーナリストの小峰洋子(40)が、一晩で深い恋に落ちる物語です。しかし、蒔野にはスランプの兆しが、洋子は仕事で出向いたフランスでテロに巻き込まれてトラウマとなり…そして洋子には婚約者がすでにいました。そんな難しい状況の中なんとか二人は愛をはぐくもうとしますが、蒔野のことを好きな女性マネージャー三谷の邪魔が入り…となかなか横やりの多い恋愛です泣

また、この物語全体を通してのメッセージは、「過去は変えられる」ということ。初めて蒔野と洋子さんが出会った夜、バーで蒔野は「未来は常に過去を変えている」ということ言っていました。

 

まーずーは!!小峰洋子さん。私はあなたが大好きですドキドキドキドキドキドキ美人で、知的で、とにかく大人。そりゃあ蒔野も一度あっただけで深く恋に落ちますわ。「未来は過去を変えている」ことの例として、序盤に洋子は自分の実家の石の話をします。子供のころよく、その石をテーブルに見立てて楽しく遊んでいたのだけれど、洋子のおばあちゃんは、転んだ拍子にその石に頭をぶつけてなくなってしまったんだそう。そっからは、幼少期楽しく遊んでいた石が、おばあちゃんの命を奪ったものとして洋子の眼には映るようになってしまいました。この「石」、覚えていてくださいね?wグラサン

 

話は飛んでしまいますが、この物語にはすんげえ問題児がいますwそれは三角関係のマネージャー、三谷。この人は蒔野を自分のものにするためには何でもします真顔ようやくいろいろな問題を解決して結ばれかけた蒔野と洋子、洋子が海外から戻ってきて蒔野と待ち合わせをしていたのですが、なんと三谷、蒔野のケータイを奪って勝手にお別れのメールを洋子に送ってしまいます!!やっぱり会えません。的な。三谷はメールを送った後、蒔野のスマホを水没させて使えなくし、蒔野には落としちゃいましたといって謝ります。蒔野はそのあといそいで新しいスマホを用意して洋子さんに連絡しますが、洋子さんは蒔野に振られたと思っているため連絡に応じません。ちょうどそのとき、蒔野のギターの師匠のような人が急死してしまったタイミングだったためもともと約束の待ち合わせには間に合わなかったのです。そのことで洋子さんが怒っているのかと蒔野は思って、蒔野のほうからも連絡はしなくなってしまいました。

 

数年後、結局三谷と蒔野は結婚し子供もできます。もうこのまますれ違った恋のお話は終わりかと思いきや、、、ス年越しに三谷はフランスで洋子さんに会いに行きます。そして、あの待ち合わせの真実を告げるのです。そのあとの洋子さんの反応!これが秀逸びっくりマーク

洋子さんはきっと怒り狂ったでしょう。手元にあった水の入ったコップを強く握りしめて、三谷にぶっかける…!!!と思ったら、そのまま水を飲み始めました。これには三谷もびっくりポーンそしてそのあと、「あなたは今、幸せ?」と三谷に尋ねます。「はい、幸せです」と断言する三谷。w「そう。じゃあ、その幸せを大事にしなさい。」と一言言い残し、お金をテーブルにおいて洋子は席を立ちました。

 

洋子おおおおおびっくりマークなんて大人なんだ…。今更三谷に怒りをぶつけたところでどうにもならないと思ったからなのか、あの待ち合わせの時、蒔野を信じ切れなかった自分にも腹が立ったからなのか、私には到底想像できないですがとにかくそれだけ言って洋子は立ち去りました。

 

その後、店を出て道端の大きな石に洋子は腰掛け、大号泣します。

 

このとき三谷は、衝撃の事実を告げただけでなく、パリで開かれる蒔野のギターのコンサートの告知もしました。見に行ってくれないか、と。そのときの洋子は特に興味を示していないようでしたが、結果そのコンサートに足を運びます。その道中に、洋子が座って号泣していたあの石の前を通りました。そこで一度その石を見つめて…また走ってコンサートへ向かいます。

 

はい!出ました、石!この石も、未来が過去を変えた石の一つなんでしょうね。

 

コンサートの後、蒔野と洋子が外で再開する…ところで話が終わります。そのあと二人はどんな会話をしたのでしょうか。。。考え始めたら夜しか眠れなくなりそうです()

 

えーー、、三谷wネットでみんなの感想を見てると、三谷が胸糞悪すぎて耐えられなかったみたいな意見が散見されますが、三谷、私は嫌いじゃないですよ真顔もちろん好きじゃないですがw

 

三谷がわざわざ自分の結婚生活を脅かしてまで洋子に真実を告げに行ったのは、「このまま洋子さんとのわだかまりが残っていたら、蒔野は一生次のステージに進めないと思ったから」なんだそう。また三谷は別な場面で、「自分の人生は蒔野が主役。自分は蒔野の名わき役でいたい」的なことも言っています。三谷は最初から最後まで、蒔野のために生きているんです。蒔野の一番近くで蒔野を応援したい、この軸がぶれたことは三谷には一回もないでしょう。逆にすがすがしいなって思いました。生半可な、一時的な衝動で蒔野と洋子の未来をつぶしたわけじゃない、三谷の強い信念の元下した決断があの待ち合わせの妨害工作なんだったら、なんかもう逆にすがすがしいw

 

にしても、メッセージ一つで、他人のちょっとした細工一つで愛が壊れてしまうのだから、うーーん、もろいもんですね…滝汗

でも最終的にまた出会えたのだから、やはり運命論的な何かがあるってことなのかな??

 

文章に関してですが、平野啓一郎さんは、難しいですねあせるあせるwとにかく難しい。読めない漢字や知らない言葉だらけ!ストーリー自体はシンプルなんですけど、音楽描写とか心理描写とかが、まあ専門用語や難読漢字の多いこと叫びだからストーリーに乗り切るまではかなり苦労しましたゲホゲホ

 

大人の恋愛って、学生の恋愛模様と違って、純粋な気持ちの高ぶりだけでは突っ走れない、もどかしさとか奥ゆかしさがあるからいいのかもしれないです恋の矢主人公たちのバックグラウンドも複雑なことが多かったりして、それをも凌駕する恋愛感情があったんだと思うと、なんかすごく深く、感じられます。あと、白黒はっきりしないところもいいですね!告白という儀式を見せられなくても、この二人は愛し合っているんだなって感じられる、頑張って正解を求めようとしないところも魅力!!って思いますラブラブ

 

なんか、マチネの終わりに、最後から二番目の恋、みたいな雰囲気の大人の恋愛作品あったら誰か教えてくださいww🥺

 

まだまだ書きたいことはあるけどいったん終わりで!w

これを機にマチネの終わりに実家から持ってきて再読しよーーービックリマークビックリマークビックリマーク