嫌な予感がしつつ、三宅さんと二人っきりになりました。

 

 

二人っきりになってもまだ三宅さんは俯いています。

 

 

 

 

 

 

私「…先生だと顔も広いから、お知り合いに遭遇する可能性も高いんでしょうね。」

 

とりあえず、こちらも小声気味に話しかけてみました。

 

三宅さん「…そうですね…買い物に行っても、生徒の親御さんと会ったりはよくあります…」

 

 

人の目が気になるのであれば個室希望とか伝えておけば、仲介人さんもセッティングできたんじゃないのかなぁと思いました。

というか三宅さん、周囲を気にしすぎて逆に挙動不審で怪しいんですが…笑い泣き

 

 

 

 

三宅さんのプロフィールでは趣味は旅行とあったので、とりあえず旅行の話を振ってみることにしました。

 

私「三宅さんは旅行がお好きなんですよね?今までどのあたりに行かれてるんですか?」

 

 

三宅さん「………国内です」

 

 

私「国内も色々行先ありますもんね!どこが良かったですか?」

 

 

三宅さん「……………北の方…」

 

 

私「東北とか北海道ですか?私まだ行った事ないので、興味あります」

 

 

三宅さん「……はぁ」

 

 

私「…」

 

 

三宅さん「…」

 

 

 

どうしてくれようかと考えていると、スマホの音楽が鳴りました。

どうやら三宅さんのスマホだったようで、鞄をガサガサとあさり出して画面を確認されました。

 

 

私「…お急ぎの用事でしたらどうぞ?」

 

 

三宅さん「…いえ……」

 

 

 

そう言いながらもスマホの操作を辞めない三宅さん。

LINEかメールか分かりませんが、文章を打ち込み続けています。

 

とりあえず打ち終わるまで待つか…と思ったのですが、まぁこれがなかなか打ち終わらない。

というか、恐らくLINEでリアルタイムでやり取りしてるやつだコレ。

 

 

 

 

前言撤回。

 

 

この先生には習いたくない!滝汗

 

 

 

 

 

これがまた本当にいつまでたっても終わらない。

目の前の飲み物も飲み干してしまいました。

 

 

私「あの…」

 

 

三宅さん「あぁすみません…後輩からで…」

 

 

相も変わらず顔も上げずにそう言う三宅さん。

私が無表情になっている事すら気づかないのでしょう。

 

 

私「…後輩さんと仲が良いんですね」

 

 

三宅さん「まぁ…悩み相談というか、そういう感じです………」

 

 

ふぅ…とため息をついてやっとスマホを置きました。

 

 

 

 

 

ため息つきたいのは

こっちだっつーのムキームキームキー!!!

 

お見合い開始から30分くらいでしたが、ここまで失礼な態度をとられたのは初めてです。

 

 

 

 

 

 

お見合いは大体1時間目安と言われてますが、これはもう切り上げてもいいんじゃないかな?と思い始めたその時でした。

 

 

 

→③へつづく