UNEUNE 1
放課後になり、高等部四階の廊下では、本日のほとんどの場所が店じまい。
残されたのは廊下の展示物観覧ですが、僕は新聞の記事を眺めるようにゆっくりと目を通していきました。
あゆみもいろいろと興味深いものがあるらしく、さまざまなものを眺めています。
すると、
「あっ、香君。面白いものがあるよ」
そう言って、僕の袖を引っ張りました。
僕はその展示物を眺め、頷きます。
「へぇ……『小さな折り鶴』かぁ。すごいね」
指先程度しかない大きさの折鶴に感心しました。
そして、それを突いてみると、あゆみはその隣にあった展示物を指します。
「違うよ……こっち」
「ん? ああ……ごめん―――」
僕は軽く謝りながら隣を眺めると、何らかのスイッチのようなものを発見しました。
それに手を伸ばし、触れてみると、
ヴーン、ヴーン、ヴーン、
「うぉ!?」
突然、警報が鳴り響き、僕の周囲にいた人まで驚きます。
すると、近くのスピーカーから声が響いてきました。
『緊急事態発生! 緊急事態発生! ヤツらが……来るぞ!』
同時に、スピーカーから前奏が流れ、僕は警戒します。
しかし、リズムのよい曲が流れてきました。
〔つづく〕
登場人物
草薙 香 主人公 健忘症が病的な高等部二年
真田刃(剣) 香の親友(ある事情で兄を演じる香の彼女)
宮司 破魔 眼鏡の学級委員長
西藤あゆみ 迷惑な同級生 時に不思議なことをする
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草薙香の小説 グランディオーソ の紹介と登場人物
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