グランディオーソ 迷惑少女 NO29(128ページ) | 緋鷹由理 

緋鷹由理 

たぬこと熊太の徒然日記を主に掲載しています。

UNEUNE 1


放課後になり、高等部四階の廊下では、本日のほとんどの場所が店じまい。

残されたのは廊下の展示物観覧ですが、僕は新聞の記事を眺めるようにゆっくりと目を通していきました。

あゆみもいろいろと興味深いものがあるらしく、さまざまなものを眺めています。

すると、

あっ、香君。面白いものがあるよ

そう言って、僕の袖を引っ張りました。

僕はその展示物を眺め、頷きます。

へぇ……『小さな折り鶴』かぁ。すごいね

指先程度しかない大きさの折鶴に感心しました。

そして、それを突いてみると、あゆみはその隣にあった展示物を指します。

違うよ……こっち

ん? ああ……ごめん―――

僕は軽く謝りながら隣を眺めると、何らかのスイッチのようなものを発見しました。

それに手を伸ばし、触れてみると、

ヴーン、ヴーン、ヴーン、

うぉ!?

突然、警報が鳴り響き、僕の周囲にいた人まで驚きます。

すると、近くのスピーカーから声が響いてきました。

『緊急事態発生! 緊急事態発生! ヤツらが……来るぞ!』

同時に、スピーカーから前奏が流れ、僕は警戒します。

しかし、リズムのよい曲が流れてきました。


〔つづく〕


登場人物  

草薙 香    主人公 健忘症が病的な高等部二年

真田(剣) 香の親友(ある事情で兄を演じる香の彼女

宮司 破魔   眼鏡の学級委員長 

西藤あゆみ  迷惑な同級生 時に不思議なことをする 


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草薙香の小説 グランディオーソ  の紹介と登場人物

 

草薙香 炎の魔術師  

 

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