今年の夏はビールを飲まなかった。

実家の両親が高齢になりいつ呼び出しがかかるかわからないから、ということも理由の一部だが、なぜか飲みたくないのである。

 

 

若いころからアルコールは強かった。酒席はいつも楽しく、人生に必要なものと感じていた。そういう時間を愛してもいた。なので、友人も飲める人が多かったのだ。

 

年齢を重ねると久しぶりに会った友人から「最近飲んでない」と言われることがある。健康や美容のことを考えるともちろん理解できる。理解しているし、会っていない間に飲まなくなる何かがあったのだろうかと心配もする。でも、私はショックをうけていた。

 

友人は友人だ。そのことで疎遠になるわけではない。飲まないと話ができないというものでもない。なのに寂しい。約束をすっぽかされたような、何かを失ったような感覚になるのだ。

 

今年、私が友人にショックを与えることになった。