ボタンが教えてくれたこと | からふるテュール

からふるテュール

北欧神話の神様“テュール”は英語の火曜日tuesdayの語源
そんな火曜を中心に活動する
ゆららのパステル作品と
パステルで彩った“からふる”な日常です。
好きをいっぱい詰め込んで♡

洗濯物を取り込んで
たたんでいたら
旦那様のシャツのボタンから糸が。

引っ張った途端
ちゅるちゅるるーと
あっという間にとれちゃって(笑)
よくそういう事ありませんか?

きっと・・・と思って
点検したら見事に
ほとんどのボタンが取れちゃったり、怪しかったり(・・;)

というわけで
裁縫箱を持ってきて
久々にボタン付けをしました。
 

私、家事はあまり得意ではありません。
事にお裁縫と呼ばれることは(笑)

でもボタン付けだけは
嫌いじゃないんですよね。
 
とくに自分のもの以外の手直しをしている時間は
安らぎすら覚えるのです。


なんでだろ???

ふと疑問に思って
エアマッピングとまではいかないけれど
連想ゲームを始めました。

針と糸とボタン片手に。


ボタンつけ

ちくちく



冬の実家風景

二八



ゆとり

幸せな時間


あーー・・・・・・・・・・・。

そうか。


と途端に小さかったころの自分を
思い出しました。




ありがたい事に
実家は繁盛店でした。

時代も時代でしたし
そうんな風にして両親や祖母は
私を目いっぱいの仕事を抱えながら
育ててくれたのですが

小さかった私たち兄弟は
繁忙期になると
決まって熱を出して大変だった・・と
そんな事を
大きくなってから何度も
繰り言の様に母からは聞きました。


心因性だったそれは
構ってもらえない寂しさからくるものだったそうで

誰もいない居間で
お腹を空かせながらテレビを見ていたこと

お客様に「おじちゃん帰れ!!」なんて
言い放ったこと(笑)

様々な
さみしかった白黒の記憶を


人生のいろんな場面で
ふいっと
脳裏によぎらせ事を思い出し

そしてこの日もまた
ボタンをつけながら一連の流れのように思い出したのでした。




けれど
そんな記憶の中にも
ボタンを付ける作業は

母がゆったりとした時間を持てた
二八・にっぱち
(商売上2月8月は客足が鈍るといわれる事の俗称です)
その風景を思い出させるのだと

そう思いあたりました。

にっぱちと呼ばれる
2月のこのころ

幼かった私は
冬の日差しと
ストーブにかけたやかんの音がしゅんしゅんと
柔らかい音を立てる中で

母の手仕事を見ながら多分
甘やかな時間を過ごせたんだと思います。

父のスラックスのすそ上げをしたり
レース編みしたり
時には私の洋服に刺繍してくれたり。

そして何より
そばにそっとお母さんの呼吸を感じる。


私にとっての幸せが
その時間に詰まっていて

それを象徴するのが
母の裁縫をする姿だったのかな・・❤



そんな記憶は
ちゃんと色をおびているから不思議ですね・・。



とれてしまったボタン
それを繕うことは
私の小さな幸せの記憶を
くすぐったのでしょうね。

そんな小さな日常の出来事から
私の幸せが溢れ出す。









どうして今それを思いついたの?
・・・と

マッピングするように
自分の感じたワードを
日々思いめぐらせながら・・の
私のこの頃は

思いもよらない
小さいころの私との
出会いの連続でもあるのです。



楽しかったことも
そうでなかったことも

そっと覗き込むように
見つめて

そんなこともあったね・・と

そう思えたら

ちょっと心が暖かーーーに
なる気がしている私です。












ペタしてね

思い出に宿る 
小さな想い。