地下鉄の中で、イタリア人女性が大声で騒ぎ出した。

あー、泥棒。今、財布を取られたわ!まだ、ここにいるのよ!

周りの人たちはいっせいに彼女を振り返った。「彼よ、彼。この男!」と、彼女は目の前の若いイタリア人の男性を指差したので、周りは皆、彼に注目。

その時、彼女は自分のバッグが開けられてもおらず、当然、何も取られていないことに気がついた。

「あら、あったわ。失礼しました。」と言う変わりに、彼女は

「でも、バッグに手をかけていたわ。そういう行為をするのが悪いんでしょ。」と開き直り、その後も彼を責め続けた。


人を泥棒呼ばわりしたあげく、謝罪もなく、その後も非難しつづける、しかも大騒ぎ、とは、「いつも私が正しい」人の典型でした。泥棒呼ばわりされた男性は「は?」という顔で、特に反論もしなかったのは、賢かったと思います。