真相がわかってから


娘の友人□□ちゃんのお父さんが、

坂道で息子を轢きかけて、

自転車ごと息子は側溝に落ちた…という真相



私は

うまく重心がとれなくなってしまった



彼女はあまりに普通に、今までと同じく

何事もなかったように接してくるので



向こうは、気にもしていない

こんな風に

振り回されているのは

いつまでも私が、許せないからだ


だいたいが

ぶつかっては、いないし

怪我もたいしたことない…

パンクも直って自転車は乗れる…


もう

終わりにするべきなのかな?


…私のキャパが狭すぎ??


…あれ

   これってそもそも

 謝ってもらうことじゃない?


…もしかして

    私が怒ること自体がおかしいのかな?


母娘の友人関係を両方失ってまで怒る

ほどのことじゃないのかもしれない



だって私達は

本当に仲良しだった


彼女(□□ちゃんのお母さん)とは

しょっちゅうランチをしたり

映画を観に行っていたし


毎週月曜日はうちで□□ちゃんを

お預かりしていたし


学校行事や長期休暇のイベントには

家族ぐるみで参加していた



だからこそ

□□ちゃんのパパは、

轢きかけたのが

息子だったとわかったのだと思う




そうやって、

自分の怒り自体を疑い始めて


普通を装って


会話を重ねるたび


何かが摩滅していった


言いようのない違和感に


足をとられるようになった

 


そして

いつしかそれは

決定的な不快感になった




そしてようやく

私は、気がついた

 



元通りにはできないんだと