いつからあっていないのだろうか。

小学校の頃まで、お互いの家に行き来して、兄弟のように仲が良かった従兄。中学からは、伯父と伯母だけが来て会うことがなくなった。伯父が亡くなり、伯母が高齢になってからは、法事に伯母を連れて来てくれたが、数年に1度しか会えなかった。父の死をきっかけに電話番号の交換をした。高齢の母と伯母に代わって連絡をとりあうためだ。とは言うものの、お互い自分の家のことで精いっぱいで電話をすることもなかったが、昨年の4月、ふと気になり電話をした。「筍が豊作だけど食べない?」「食べる、食べる」「取りに来る?」「今、〇〇癌で抗がん剤治療していて、車の運転ができないから、調子が良くなったら行く。」そんな会話をした。筍の収穫が終わりになる頃、電話をしてきて、「残念だけど、腰が痛くて行けない。」とのことだった。私の周りには癌を克服して生きている人がたくさんいるが、〇〇癌で治った人は一人もいない。心配していた。昨年の秋、何度か電話をしたが応答はなく、そのうち、「おかけになった番号は現在使われていません。」になった。最後の電話から半年たつから、死んだのではないかと思った。

そして、今日、筍の最後の収穫をして、保存用の水煮を作った。偶然お隣に仕事で来た従兄の姪に声をかけて、従兄が昨年の10月になくなったことを知った。会えなくても寂しくなかったのに、二度と会えないとなると寂しさがこみ上げてきた。従兄に食べさせたかった筍も今年は作業が終わったので、しみじみ従兄を思い出している。