3月に入った。
妻は季節の中では春が一番好きらしい。
ちなみに俺は夏の暑い季節が好き。

今月に妻の誕生日がある。
色々と考えても、妻を観察しても誕生日プレゼントとしてドンピシャなものが思いつかない。

そこで息子と散歩している際に聞いてみた。
すると、妻は人差し指と親指で輪を作り…いわゆるお金のポーズをした。
「ええ!マジで?笑」
さらに妻は両手で、しかも両手をクロスさせた。
「いや、それ!翔んで埼玉のやつ!」
と、つっこむ俺。

※映画「翔んで埼玉」より

その時、少し盛り上がったが、正直俺は内心どこか切なかった。現金か…
でも、プレゼントは必ず現物!
これは俺の中での固定観念なんだろう。

このくだりの少し前に、
「欲しいものは…何だろうなあ…」と妻は悩んでる素振りをしていた。
だから、今は本当に欲しいものが無くて、敢えて言うなら現金なのかもしれない。
もしくは、本当は別に欲しいものがあるけど最近はもう贅沢言えないから本音を隠して現金と答えたのかもしれない。

でも、現金と言われたからマジで現金を渡すのは、実は妻の中ではNGかもしれないから、ここはやはり自分なりに改めて何か他の案を考えるべきなのかもしれない…

でも、現金と言うのなら現金なのかもね。
冷静に考えると現金ならどんなものにも化けられるし。

ただ、現金を誕生日プレゼントにと思う事にまだ抵抗がある。どうしてなんだろう…
合理的だと頭ではわかる。
何かに囚われているんだろう。

もしかしたら、妻に現金がいいと言われた事が
ただ単に哀しかっただけなのかもしれない。

だから、せめてお花も一緒に添えたいと思った。