「この歌なぁ、下の句、いらんな」 | 1級フードアナリスト ユピロ菌の迷える子羊達へ

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悩んでいたときに救ってくれた言葉や料理をおすそ分け。仏教に自分で掛けた首輪は自分でしか外せないという言葉がある。悩みを解決してくれるのは宗教でも他人でもない。自分自身でしか解決できない。


久しぶりに

「相田みつを」さんの著書本(角川文庫)

「いちずに一本道 いちずに一ッ事」を

読み返しています。

心が病みだすと、いつも手にする本の一つ。




さ(神)、くら(座)の時期sakura03

神様が何か僕に囁くのかなぁ






今回読んでいて、

特に心に響くののは

「この歌なぁ、下の句、いらんな」

この本の、この章については

以前にもBlogの記事 ↓ にしていますね

「霧の仲をいけば」 霧という題名で・・・。






市内のある寺で行われた短歌の会の席でした。

当時の日本は、アメリカや中国を相手に戦争をしており、

敗戦の色が日増しに濃くなり世の中は暗くなるばかりでした。

その中にただ一人、和服姿の人がおりました。

絡子をつけておりましたので、ひと目でお坊さんというのが

わかりました。それが武井哲応老師でした。

そのときの会は各自が持ち寄った歌を小さな紙切れに書いて

受付に出すという形でした。

参加者全員の歌が書き終わると・・・それを順番に

お互いに批評しあうというやり方でした。

参加者の中では私は最年少で、しかも初めてですから、

黙って一人ひとりの話を真剣に聞いておりました。

やがて私の歌が批評される番になりました。

老師は私の歌の方は見ません。

短くなったタバコの吸いガラを青い陶器の灰皿の底に

ていねいにこすりつけると、ゆっくりと

ひとりごとのようにつぶやきました。





「あってもなくてもいいものは、ないほうがいいんだな」


それから少し間を置いて、ようやく私の歌のほうに眼を向けて、

「この歌なあ、下の句、いらんな」

これは単なる短歌の技法の批評ではありません。
それから少し間を置いて、ようやく私の歌のほうに眼を向けて、

人間としての根本的な生き方を示していたのです。


「あってもなくてもいいものは・・・」とつぶやくのです。

そうすると、人間にとって、いまここを生きている自分にとって、

何がいちばん大切で、どうでもいいものは何か?

ないほうがいいものは何か?

ということが自然にわかるようになってきたのです。




僕のように何の能力もない

人としても何の魅力もない

人間は生きていてもいいのかなぁ




ましてや大切な人にとって

何の必要もなく

その存在が夢心理を叶えるための

邪魔な存在であるとしたら

近くにいない方がいいのかと・・・パンダ





僕の存在が必要のない人間

「この歌なぁ、下の句、いらんな」

という下の句の存在ならば

消えてしまった方がよいのかなぁ天使??

無駄なものは無い方がいい・・・イカ


春風の花を散らすと見る夢は覚めても胸のさわぐなりけり

(西行)