ある知人のお母さんは、伊豆のケアホームで暮らす81歳。膝が悪く「歩行者免許が必要」と言われるくらい極度の方向音痴。彼女がたった一人で被災地を旅しているそうです。「政府はあてにならない。募金したってちっとも届きゃしない。自分であちこち泊まって、たくさん土産買って宅配で知人に送る。そうやって薄く広く被災地にお金を落として来る。私にできるのはそれくらいの事」と。確かに時間とお金はお持ちでしょうが。とても元気をもらいました。


もう一件、知人から聞いた話。

彼の知人(大学教授)も避難所を回っているそうですが、ちょっと変わっています。

蓄音機を持ち込んで古いジャズのレコードをかけるそうです。蓄音機はあのビクターのワンちゃんのマークがついたやつ。ゼンマイなので電源は要りませんが、一回巻いて10分も持たないそうです。そしてその場でコーヒーをもてなす。“出前ジャズ喫茶”ですね。避難所の玄関とかに場所をお借りしてやるのだそうですが、結構いい癒しの空間になっているそうです。蓄音機から流れる懐かしいジャズとコーヒーの香り。日常を忘れさせてくれるひと時。


人それぞれ、自分らしいスタイルで被災地と関わる。


私も。