ゆんたくシーサーRadioのゆかりんです。
最近は、シーサー女子から、宇宙女子とも言われていますが、🚀
今週は、緊迫した北朝鮮のミサイルはどの程度の性能なのか？
原稿差し替えで、北朝鮮のミサイルについてです。
準中距離ミサイル(MRBM)「ノドン」は、
西側がつけたコードネームで、
北朝鮮では「火星7号」と呼称されています。
北朝鮮のTV放映では、よく「火星〇号」と呼んでいますね。
いわゆる、東側のミサイルは、
ソ連製のコピーが拡がっているので、元々はソ連のR-1と言えますが、
源を辿れば、以前に紹介した、
第2次大戦時のドイツのフォン・ブラウン博士が開発した
V２ロケットが原型です。🚀
http://ameblo.jp/yuntaku43/entry-12247670726.html
ソ連は、R-1をR-11/R-17に改良し、
東側諸国やイスラム国家に売却などをして、拡がっていきました。
それらのミサイルを西側は、総じてスカッドミサイルと呼んでいます。
北朝鮮へは、1980年頃に、エジプトから入っています。
現在、4世代に入り、年々飛翔距離を伸ばし、
ペイロード(搭載)能力も増しています。
そして脅威が急上昇したのは、液体燃料から固体燃料になったこと。
長期保存が出来て、
移動式発射台で打ち上げ可能になったことで、
同時多発を可能にしたのです。
たとえば、300のミサイルを50の発射台で同時に打つことが可能になりました。
以前にも紹介しましたが、
戦前、ドイツがV2ロケットでロンドン空襲をした際も、
イギリスはドイツの空軍基地を爆撃しました。
しかし、ドイツは、移動式のランチ台を使用し、
機動性の高い小部隊でどこへでも移動し、発射可能にしたのです。
特に、森林のある道路上で打ち上げられ、
一度として、連合軍に捕捉されることなく発射されました。
実に、1358発のV2ロケットがロンドンの街を焦がし
大英帝国を危機に陥れたことがありました。
さて、北朝鮮のミサイルの弾頭に何をペイロードできるのかですが、
高性能爆薬、核、生物化学兵器、が選択可能です。
核弾頭の場合なら、小型化が必要であり、
それは、強化原爆か水爆の技術が必要とされます。
北朝鮮が「水爆実験に成功」と発表したのを、
各国が敏感になっているのは、そのためです。
実質的には、1000㎏の爆弾を搭載できます。
仮に、核弾頭を搭載できなくとも、
1000㎏の化学爆弾だと、
ほとんどの都市を破壊できると言われています。
北朝鮮は、韓国のみならず
日本、アメリカ西海岸まで射程に入れていると言われます。
とすれば、アメリカも実力行使するでしょう。
【http://www.bbc.com/news/world-asia-21710644より】
では、肝心の迎撃の性能はどうでしょう？
海上自衛隊のイージス艦の
SM-3(スタンダードミサイル)は、宇宙空間から迎撃でき、
北朝鮮の基地を破壊できるとしていますが、
先ほど言いましたように、
移動式の発射台なら
全てを迎撃するのは不可能です。
陸上自衛隊のPAC-3は
地上から、落ちてくるミサイルを迎撃できます。
しかし、遠方に落ちてくるミサイルを迎撃するのは難しい。
大気圏内で迎撃することになるので、
核弾頭に搭載されている放射能物質が降り注ぐことになります。
これは、ミサイルが宇宙空間から大気圏内に突入して、
目標に向かう“ターミナル”、終末段階での迎撃システムと言えます。
そこで、THAAD(サード)が開発されたのですが、
THAADは、大気圏突入前に撃墜する、
つまり、宇宙側のスペースエッジで迎撃できたら、
大気圏外で放射性物質は燃え尽き、影響が出ない、というシステムです。
イージス艦の宇宙空間で迎撃するSM-3と、
大気圏内で迎撃するPAC-3の
中間的な運用が目的とされます。
韓国では、THAADが配備されましたが、
日本においては、配備が決定されたものの、
THAADの大型レーダーのみで、まだ配備はされていません。
本来は、NASAのセーフガード、リスクマネジメント、予防管理の考え方を紹介しようと予定していました。
1986年のチャレンジャー号事故では、セーフガードがダブルでしか効かなかったことが原因だったと言われ、それ以降、トリプルセーフガードになったのです。
迎撃ミサイルも、トリプルでセーフガードすべきですし、
日本政府も他国をあてにするのみの防衛力では
もはや通用しないことを、近いうちに見ることになるやもしれません、、、
