私はきっと、自分内側にあるものを

ずっと流したかった。


感じたこと。
苦しさ。
揺れ。
気づき。
言葉にならない感覚。

それらを自分の中だけに留めていると、
どこかで少しずつ重くなっていく。


でも、
言葉にした瞬間。

音にした瞬間。

涙として流れた瞬間。

止まっていたものが、
また動き始めることがある。


不思議だけれど、
外へ流したはずなのに、
自分自身の内側もまた流れ始める。




だから私にとって表現とは、
何かを上手く伝えることではなく、
“滞っていたものを循環させること”
なのかもしれない。



そしてその流れは、
自分だけでは終わらない。


私の言葉が、
誰かの中で止まっていた感情を動かすことがある。


「あぁ、私だけじゃなかった」
そんなふうに、
誰かが少し呼吸できる瞬間がある。




すると今度は、
その誰かの存在が、
また私を動かしていく。



流れて、巡って、還っていく。




そんな循環。



私はきっと、
分かれてしまったものを、
もう一度繋げたいのだと思う。




頭と心。
強さと弱さ。
不安と安心。
自分と世界。

どちらかを消すのではなく、
そのまま結び直していくように。


だから私は、
何かを教えたいわけではない。



ただ、
自分へ還っていく過程を、
静かに流しているだけなのだと思う。



その姿がもし、
誰かにとっての安心や、
小さな許可になるのなら。

それはきっと、
とてもあたたかな循環。