「えーっと...ヒョン?」
鼻歌というには大きな声で歌うユノヒョンの手には季節外れなクリスマスツリーのオーナメント
「いくらなんでも、季節先取りしすぎじゃねーですかね?」
突拍子もない行動なんて、このヒョンの場合今さらだし、いつもなら身に付けたスルースキルを発揮してわざわざ自らその行動に言及したりなんてしない...絶対に。
でも、今回ばかりは突っ込まずにはいられない
何故ならいそいそとご機嫌に飾りつけるのは僕の家のリビングだから
「可愛いだろ?帽子被った鹿さん」
いや、そんな事は聞いてない
「今は秋です」
もしかして一か月...いや軽く二ヶ月は季節が進んでるらしいユノヒョンに頭痛がしながら至極当たり前な事を念の為告げてみる
「おう、秋だな」
良かった、知ってたのか
もしかして知らないのかと心配してしまったじゃないか
「何故にクリスマス?」
「好きだから」
....誰かヘルプミー
シムはお手上げですよ
「クリスマスってさ、大切な人と仲良く過ごす日じゃん?」
「まあ、そう...ですね」
何からどこを突っ込めばいいのか
至急、誰か教えて欲しい
「俺の大切な人って、家族とペンだろ〜、それに友達と〜」
「はあ」
何が言いたいのかわからなくて思わず気の抜けた相槌になるが、ユノヒョンは気にした風でもなくせっせとツリーにオーナメントを取り付けていく
まったくもって不明
ちなみに、自分の家でしろよって言う僕の無言のプレッシャーはユノヒョンによってこちらもスルーされてる
「それから〜一番大切なのはチャンミン」
「....」
「クリスマスは〜一番大切なチャンミンと仲良くする日!」
「あ...そう」
どう返すのが正解なのか....とりあえず伸びそうな鼻の下は気合いで引き締めておく
「それと、今クリスマスツリーを飾るのはどう繋がりますかね?」
「毎日クリスマスが良いなあって」
「は?」
子供かって呆れる気持ちが無いわけではないけど、目の前でキラキラ瞳を輝かすユノヒョンの姿を見たらもう笑うしかない
「今日がクリスマスっていう気持ち」
「毎日クリスマス?」
「そう、毎日がクリスマス!苺さんのケーキを食べてえ〜」
「毎日食べるんです?」
ほんとにもう...このヒョンときたら
「そう、毎日ケーキ食べて、毎日チャンミンと仲良くする!」
「それは、また...胸焼けしそうですね」
あははっと笑うユノヒョンの降りてくる唇を、うんざりって顔をつくりながらも顎をそっと持ち上げて受け止める
全身から伝わるユノヒョンからの
大好きだよっていう雰囲気は
きっとケーキより甘い
ユノヒョン
僕は甘い甘い貴方の愛で
窒息しそうですよ
「チャンミン、メリークリスマス」
「メリークリスマス...ユノヒョン」
嗚呼もう、これじゃユノヒョンだけじゃなく
僕まで子供みたいじゃないか
今日はクリスマスだから
そんな言い訳をして
僕も無邪気な子供の様に
貴方へ大好きを伝えてみようかな
ユノヒョン、大好きだよ
貴方はきっとプレゼントを貰った子供みたいに
世界一の笑顔をみせてくれるだろう
終
クリスマス...この残暑残る季節になんと難しいリクエスト。ありがとうございます←笑
クリスマスといえば恋人とのイチャイチャ。まあ、365日イチャイチャしてたらいいさというね。笑
さて、これで多分リクエスト頂いたのは全部かけた...はず。笑 あ、でも怠け者は別れた話だったのでちょっと無理だった〜ごめんなさい。泣 皆さまはどのお話か気に入って頂けたものはありましたか?楽しんで頂けたお話があれば嬉しいです!
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