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「なあ、雅紀、やっぱり俺は、雅紀には潤くんと寄りを戻してもらいたいよ」



翔ちゃんには、潤の名前も、男だってことも、少ししてすぐにばれた。あるとき、ついぱっと口から出てしまったからだ。



でも、そのとき翔ちゃんはちょっとだけ苦い顔をしたけど怒らなかったし、俺が今までのことを話しても、俺のことも潤のことも責めずに、いつも通り優しい顔をして聞いてくれた。



そして、話をしてもやっぱり、こんな俺のことを許してくれた。

正直に言ってくれて嬉しい、って言って。



「この頃、あんまり楽しそうじゃないじゃん。笑い声もあんまり聞いてないし、やっぱり何かが足りないような感じがする」



翔ちゃんに言われて、俺もポツポツと気持ちを話し出した。



「うん...俺もほんとはね...段々気付いてきてたんだ...。ごめんね...こんなやつと付き合わせてほんとにごめんね...」



謝ってうなだれる俺に、



「そんなに自分のことけなすなよ!俺は大好きだよ...雅紀のことが本当に大好き。だからそんなこと言うなよ...」



強い口調で言って抱き締めてくれる。



「ごめんね...ほんとにありがとう...」


「雅紀が幸せなら、俺は幸せだから...雅紀が幸せになるように生きてほしい」


「うん...ありがとう...でもまだ、決心がつかないんだよ...こんな俺でも...本当に見守っててくれるの...?」



見上げると、翔ちゃんはいつも通りの暖かい笑顔で微笑みかけてくれた。



「うん。雅紀に、幸せになってほしいから」


「本当にありがとう...翔ちゃんのこと、ほんとに大好きだよ...」



身勝手な本音を言うと



「俺も...その言葉が、一番嬉しい」



そう言って、抱き締めてくれた。