多勢、集団、群衆というものが怖い。昔から。
ただ、描写対象としては非常に興味がある。顔のない幾多の人々。それぞれ固有個別の背景や思想や感情があるはずだが、全体として塊にみえる。
昨晩も帰宅は終電となった。
会社まではJRと私鉄を乗り継いで通っている。そのため、乗り換えの際には一度改札を出て次の列車の改札に向かう必要がある。帰路で向かう改札は、JRの改札を出て右に数十メートル進むとぶつかる角を左に折れた正面で、曲がってから100メートルほどの直線が続いている。
昨晩、その乗り換え駅で角を曲がると、丁度電車が到着したようで改札から大量の人が溢れてきた。溢れるという表現がまさにぴったりくる。8台ほどの自動改札は、数えられそうだが途中で嫌になるほど大量の人々を吐き出していた。
乗り換えのタイミングがあるのだろう、先頭列は皆一様に必死の面持ちで、我先にと私の方へ走ってくる。
恐い、と思った。