ナエ  ヘバンイルジ

私の 解放日誌

 

解放区は禁猟区と

関係あるのか。

狩猟の話か?と思った。

「私の狩猟日誌」的に、

今日の雁は何話仕留めたとか記録してるのか?

というイメージが

湧いてしまった。

全くの間違いです。反対言葉は猟区だし。

 

鬱屈した兄妹

40代前後の姉・兄・妹の

3人姉弟が、

京畿道からソウルへ

遠距離通勤をしながら

週末はの親の畑仕事を

手伝い、

 

淡々と生活している姿を

ドキュメンタリータッチで流していく5話までは

ほんとつまらんのだけど、大あくび

 

急にゲラゲラと

笑わせてくる。

その笑いは、笑わせようという意図が無いのに

笑えるような

自然な笑いというか。

かと思うと今度は

泣かせてくる。悲しい

 

そして、この人たちはどこへいくの?

と宙ぶらりんになりそうな

不安がよぎり、

最後は見事着地するという、

素敵なドラマでした。

感動貰いました。泣き笑い

 

 

【韓国放送】:JTBC 16話 2022年4/9~5/29 

  スタジオ

フェニックス制作

【脚本】:パク・ヘヨン(私のおじさん)

暗めの映像からのどんどん惹きつけていく手法はまさに

マイディアミスター

 

【演出】:キム・ソクユン

【視聴】:Netflix

【お薦め度】:★★★★★

 

 

【ネタバレなし感想】:及び【気になる俳優さん】

 

最初はシーンとして

家族の会話が無いのが

不思議だったけど、

実際はあんなもんだとも

思えてくる。

 

なにか不満や事情を抱えていそうと連想させる。

 

そこにまたより無口な謎の男ク氏が存在している。

このク氏演ずる

 

ソン・ソック

ものすごい悪役イメージを持っていて

なんでか調べたら、

「MOTHER」の残酷DV野郎だった滝汗

刷新して

渋い。ニヒル。捨て身な大人でかっこいい。

素朴なようでいて、実はヤクザか?謎が深まるばかり。

 

ヨン・ミジョン役の

キム・ジウォン

は、完璧に美しすぎるので興味がなかったけど、

アンバランスな目が、何気に哀れさを感じさせる。

「太陽の末裔」では軍医役がかっこいい女子だったけど、

真の強さも漂う。

 

今回は畑の野良着で飾らない風貌からのー

変貌した最後まで良かった。

彼女こその演技と底力をみせてくれた感じです。

 

上手くいかない仕事、愛もなくお金もないと嘆く

3人姉兄妹。

 

特にミジョンは、鬱屈した日々を送る職場で

解放クラブを

作ることになる。

自分を解放する。

ー何事もなかったかのように平凡に生きるー

 

自分の問題点に気づくことが解放だと悟る。

 

すぐにはぴんと来ないけど、じわじわとその深さが分かってくる。

 

 

一日一日を生きていくために、ちょっとしたことに

ときめきを見出していく

というセリフ

ささやかながら、すごく支えになると思う。

 

 

【ネタバレリーナ印象的な場面】

 

長女のギジョンは、あけっぴろげで何でも言葉にして

素直というか、

危なげなんだけど

そんな彼女だからこそ、心を開くことができた

彼ができる。

 

その長女の彼氏をこっそり見ることができた、母。

 

終始そこまでしなくても

というくらいの

仏頂面だった母

こんなに恐い顔してたんだよ。

それがいきなり

満面の笑顔になる。

笑うときれいなひと

なんじゃん。

 

せめてもの幸せ気分味わえて良かった・・。

その後のストーリーが、

大好きな

向田邦子氏の

「春が来た」

を思い起こさせました。

こちらのドラマはWOWOWで2018年に

EXOのカイ君と倉科カナさんでやってて

1話無料だったので見たら、

すごーく気になったので本を買って読みました。

何とも言えない感動を覚えたものです。

 

ク氏に救いはあるのか?

飲んだくれのク氏が破滅的にアル中になっていくのは、

不安を掻き立てられる。

何とか治療を!早く!

と思ってしまう私は、

ダメだなあ。

本人はわかっていてもどうしようもないんだから、

強制的な治療は

逆効果だろうな。

 

ミジョンには気負いがなく、ただただ全面的に肯定する。

それが分かっているからク氏はミジョンにカウンセラーを頼む。

それはミジョンが何かしてあげようとかしなくちゃとかのお仕着せがなく、

むしろ彼を共感できる立場にいるからだよね。

朝、起きると嫌な奴らが汚水のように襲ってきて、

酒を飲まずにはいられないというク氏に

「私もそんな感じよ。」

自然な気持ちで「歓待したら?」という言葉が響く。

 

自分には無関係と思って観ていたドラマだけど、

実は職場でMさんから厭な言葉を聞くことが多くなり、

ウンザリしていたので、この歓待が刺さりました。

 

憎みたくなるような人でも、嫌ったり、仕返しをしようとかせず、

自分が同じような嫌なことをする人間に成り下がらず、

受け入れていっそ歓待するのはどうか。

すると物事が好転するーと私は捉えました。

 

最後に差し掛かるとみんなが饒舌になるんですよ。

解放されてきた証かな。

  

最後の着地ぶりが

見事なドラマです。

奥が深すぎてことばにしずらいけど、

生きることは、こういうことなんだなと

心に沁みとおるドラマでした。

 

 

※お越しいただきありがとうございました。

 

 

※写真お借りしました