【韓国放送】:JTBC  2018、2~3月  16話

 

【脚本】:ジェイン

 

【演出】:モ・ワンイル 「ビューティフルマインド」

 

【視聴】:Netflix

 

【お薦め度】:★★★★★

 

【観たきっかけ】:

去年Lalatvで再三放送を繰り返していた時は、1,2話見て挫折しました。

後輩とのポスト争いや姑の圧力、

夫との冷え切った関係の原因は中絶とか、

に加えてのヒロインがとげとげしくて、

冷たい表情と切羽詰まった感が息苦しかったのです。

 

フルタイムで残業して疲れを残した精神状態で

観るには重かったのですよ。

今年に入って、書道の先生が「面白いよ!

後輩の女の子との職業意識の高まりがいいのよ。」

の一言で今さらながら観たくて仕方なくなりました。

結果、超面白い!!嵌った。

 

【テーマ】:ジャーナリストの役目とは?

      愛することと信じることとは?

 

【気になる俳優さん】

 

ウンジュ役のチョン・ヘジンssi

すごく上手いです。

この人の過去は清掃員で苦労してきた感

が漂ってますもん。

地味な顔と思いましたが、

ヘランと並んで歩くと、二人とも背が高く顔が小さく

スタイルの良さが際立ちました。

なんかすごくこの人に引き込まれたんです。

地味だけどきれいなお顔で好きって。

初めて見るなあと思ってたら、

勘違い。

「ごめん愛してる」のムヒョクのお姉さん役だった人

どうりで、納得。

 

城北洞に住むカン・テウクの母が三田佳子さんに見えてしまう。

 

 

 

7キロも減量して役に挑んだというキム・ナムジュssi

 

ちょっと細すぎるけど、スタイルが完璧でどんな服もばっちり決まってた。

貫禄がすごかった。

 

OSTもすごく良くて懐かしい曲調が

レトロな歌謡曲って感じか

イ・スンチョルの「愛はつらい」

仕事中もこの曲が頭の中でぐるぐる

して胸が痛んだ

 

 

 

 

【ネタバレリーナ感想】:

若いころのコ・ヘランが、検察の記者会見で手を挙げて質問攻めにする場面。

まるで映画「新聞記者」の作者、東京新聞記者である望月衣朢子のようだった。

望月女史はあまりにしつこく質問するので、

今の菅総理には敬遠されてるそうな。

彼は論点をずらすとか、同じ応答の繰り返ししかしませんからね。

 

コ・ヘランは、冷酷なだけの女ではなかった。

権力を監視し、牽制するのがジャーナリストの役目です」(3話)と、

気概が素晴らしい。

メディアは政権を見張る番犬ですから」(4話)

 

このセリフも、報道に携わる方々に今一度心に留めていただきたい。

コ・ヘランは頂上を目指し、何をしたいのか?

と問いかけられ

 

差別やつらさのない公正な社会の実現

と答えます。

 

「政府の報道官になってもその姿勢を変えずにいられるのと思うのか?」

に対して

 

自己原則と信念の問題です。立場によって揺らぎません

と強くきっぱりと言い切る。

惚れますね~。この自信と能力。かっこいい。

 

そんなヘランのポストを狙う鼻っ柱の強い後輩のハン・ジゥオンは、

プロゴルファー ケビン・リーと肉体関係を結び、腐りきった女か

と思いきや、実は賢く根性のすわった子であった。

  無表情なヘランが、初めて微笑むシーンが、

彼女を応援する立場に変わったシーンはほっこりします。

 

法曹界、政界が結託して大企業の不正を隠蔽する事件に挑むヘランたちだが、

ヘランはケビン・リー殺害犯に仕立て上げられて、危機に陥る。

 

そこに颯爽と登場するのが、夫カン・テウク弁護士。

 

参考人コ・ヘランの弁護士カン・テウクとして登場するたびに、

肉体美をさらして素肌にシャツをまとい、

スーツに身を包むチ・ジニが、すごくかっこいいのです。

当時46歳にしては、体を鍛えていらっしゃるし、

お顔も精悍でほんとにきれいなんですよ。

この法廷での戦いで、妻を守り抜く姿はもう、惚れますね。

 

 

次から次へと訪れる試練に立ち向かっていく

弁護士カン・テウクは愛を試されているよう

 

皮肉なことに、この事件を通して、

危うかった夫婦の愛を取り戻していく

過程が切なく美しいです

 

隔たりが少しずつ溶け、距離が縮まっていく

 

夫婦とは思えない切なく美しいラブシーン

 

チ・ジニの演技力がこのドラマの鍵

 

やっと取り戻したつかの間の愛

この瞬間だけ、コ・ヘランが笑顔になる

 

 

絆が深まったところでタイムアウト

夢中になってみてきたドラマです

ネタばれます

 

 

、私はラスト2話で、がくーんとトーンが下がりましたね。

なんだ、最初の印象通りの犯人か。

あんなにも素敵だったカン・テウクが、おどおどしてみるも無残。

ここまで、オーラが変わるものなんですね。

その演技力にも感心ですが。

モヤモヤ感満載のラストでした。

 

「今、幸せですか」と聞かれて、

黙り込むヘランは、涙をこぼす。

 

彼女は、目標をもってずっと走り続けてきたけど、

ミョンウの事件が枷になり笑うことができないでいるし、

 

またしても自分のために夫が人殺しをしてしまったことで、

幸福感なんてあるわけがないじゃない?。

 

彼女は、放送時間を過ぎても、来ない夫が

どうなったかを、察したに違いない。

 

ファクトでいい。ニュースはショーでいいと

割り切る局長に反して、

真実にこだわり続けそれをポリシーにしてきた

ヘランは、やはり番組で、

真実を暴露するつもりだったのでは?

完璧でありたい夫カン・テウンは、それに耐えられず

に死を選んだのだと思う。

ハ・ミョンウは

 

「誰のせいでもない。皆自分の人生を生きているだけだ。

後悔していない」というが、彼の人生観は

歪んでしまっている。人を殺すのは間違っている。

ヘランを愛する証としての行動だったとでもいうつもりか。

 

これが愛の真実なのかもしれないけど。

 

【残った疑問】

・一番引っかかるのは、ユン記者が何故襲われなければいけなかった?

彼女は親友だからチクったりしないよ。

しかも、モノを取らない強盗で片付けちゃう?犯人探せよ。

 

・高校時代、校門から猛ダッシュして宝石店に駆けつけた

ハ・ミョンウが何故刃物を持ってたか。

 あの程度じゃ死なないと思うし。

 

・体を鍛えているプロゴルファー、ケビン・リーが、

弁護士に殴られたくらいでは死なない。

 

 

それで、ヘランの夢はどうなってしまうの?

何年か後に立ち直って、実現してほしいな。

 

【追記】

引きずって抜け出せないでいたので、

自分なりに何故こうなってしまったのか?

考えてみた。

 

ミョンウを弁明する際に、

「何もなかったというのに信じてくれなかったのよ。」

というヘランの言葉をテウクはどう受け取った?

結局自分もヘランの「何もなかった」という言葉を信じなかったから、

罪を犯してしまったと反省したか。

そもそも、二人にはコミュニケーションが足りなすぎるのが、

原因だ。

不仲となった中絶事件も、

ちゃんと二人で子どもを作るかどうかは

意見をすり合わせておくべきだったし、

予定外にできただけだとしても、

勝手におろすのは、いきすぎだ。

 

何事も話し合いで解決する関係を築いていれば、

今回の事件は起こらなかったに違いない。

したがって、ヘランにも責任があるってことだな。

 

 

お読みいただきありがとうございました。