ここシチリアの生活における、癒しの存在。

私の飼い犬気分でいる、二頭の野犬君。


yunのイタリア料理修行日記


私が到着した日から、何故か家に居付き、私に懐きまくっている。

私が外に出る度にどんなに暑い中でも待ち構えていて二頭でじゃれつき、甘えまくる。

夜、スタッフの部屋の外のテラスで仲間としゃべったりしていると、安心したように私の足元に伸びて寝てしまう。


あー、可愛い。


でも、この子達は可哀想な子。

このB&Bの土地を元々持っていた人がここに事実上、捨てていったのだ。

生後9ヶ月の彼ら。結構大きな体をした、姉妹である。一ヶ月前にうちのオーナー家族に、「田舎に置いておいた方が犬にとって良さそうだから」と言って受渡された。

といっても、彼らも一ヶ月の間、家に居つかず、オーナー家族もちゃんと飼う気はなかったようだ。

よって、野犬化していた。


最初に見たとき、一頭は口のあたりに鳥の羽をつけていたので、きっと逞しく生きていたのだろう。

食べ物もなく、水もないのに・・・。


人間の言う事はとてもよく分かっているし、誰かにしかられるとちゃんと「ごめんなさい」をしに行く。

小さな子供にイジメられても怒らない。

そして、私が行くと満面の笑みで尻尾をふりまくりながらくっついて来る。

結構体が大きいので飛びつかれると割と大変だ。

話しかけるとお尻まで振って喜び、私がちょっとしょんぼりしていると上目使いで見上げて近くに座る。

何て頭の良い子なのでしょう!

怪しい人が来たらきっと助けてくれると思う。我が愛玩犬ハナさんの数倍、番犬としての素質があるだろう(笑)


yunのイタリア料理修行日記

基本的に私の飼い犬気分であり、他ではニックに懐いているが、家に居つく様になった今でもまだ、二頭のうちの人見知りな方はオーナー家族からは必ず尻尾を巻いて逃げる。

何だかなぁ・・・。


宿の食事の余り物などが出た時にはあげるようにしているし、ニックと一緒に水も与えるようにした。

ただ、私もニックも9月にはここからいなくなってしまう。

その後、この子達はどうなってしまうのだろうか。とても心配だ。

こんなに人間から愛される事を求めているのに。

その後の彼らの事を考えると、とても悲しくなってしまいます。

神様、この子達が元気で暮らしていけますように。