前回記事の山火事、ここシチリアの山では割とよく起こることだそうです。

で、消防署のヘリコプターが海水を撒いて消火するらしい。


この日、消防署に電話しまくったのだが、、、誰も出ない 笑

さすがシチリア。


でも山火事は無事に自然消火され、私は無事です。

ご心配をおかけしました。

いやー、近かったなー、火事。



さて、遅ればせながらここでの同居人紹介。

私はB&B(Bed&Breakfast)と呼ばれる、まぁ日本で言う民宿のような所で働いています。

宿業務の他、レストランとしても営業しているので、私は宿泊者の朝食用意&夜のレストランの料理、及びオーナー家族やダイビングのスタッフの夕食作りを担当。

オーナー家族はイタリア人の旦那さんと日本人の奥さん、そして5歳になったばかりのチビチビアンジェリーノ君。オーナー家族は宿ではなく、町にあるマンションに住んでいます。


旦那さんは海でダイビングショップを経営しており、宿の方は主に奥さんが担当。

ダイビングショップには常にヘルプのスタッフがおり、私は宿の3階に、そのスタッフ2人と住んでいます。


スタッフ紹介。


ニック君。


yunのイタリア料理修行日記
オーストラリア人とシチリア人のハーフ。でも、オーストラリア人なのでイタリア語はあまりうまくない。

ダイビングマスターの資格をもらう約束で、3ヶ月前からここで働いている。

サッカー選手としてオーストラリアのチームやボローニャのチームでプレーした事もあったり、大学を出て就職先も決まった後で、それを蹴ってふらりとシチリアにやってきたり、「この後どうするの?」と聞いたら「アメリカに数カ月行ってみたい。でも、シーシェパードにも入ってみたい」とか言ってみたり。

多くの外人と同様、自由人である。


最初、「シーシェパード」と聞いてギョッとしたが、本人いたって、「いわゆるいい人」。

何と言うか、本当にお人好しなのだ。

お人好しすぎて、人にいいように使われてしまうのではないかと心配になる。


ただ、彼のスクーターの後ろは恐怖である。

宿はとても歩いてはいけないような山奥で、車もバイクも持っていない私には交通手段がない。で、何度かニックのスクーターの後ろに乗っけて町へ運んでもらったのだが・・・

超狭い道を、車の間をすり抜けながら爆走。海から上がって海パンで乗り、運転しながらTシャツを着る、運転しながら後ろを向いて話す・・・etc。

バイクを乗らない私は、「どこまでが危険か」という感覚が分からず、生きた心地がしない。

よく「死ぬ~!」「ひ~!」と叫んでいるらしいのだが、それが彼にとっては面白いらしく、その度にちょっと間が抜けたいい人声で後ろを振り向きながらマネをする。

「シィ~ヌゥ~」「ヒ~」  ハッハッハ 

とかいって、どーでもいいから前を向いてくれ。と思う。



こちらはフラビアーノ君。



yunのイタリア料理修行日記
ローマ出身。超お調子者、女好きの「いわゆるイタリア人」。

ダイビングセンターが間借りしているタオルミーナの高級ホテルにて、アニメーターとして働いていた。(アニメーターとは、毎晩ステージでショーなどをし、お客さんを楽しませる係。ちなみに昼間はウィンドサーフィンのインストラクターなぞをやっていたらしい)

そのホテルとの契約が切れたので、うちのオーナーの元でライセンス取得と引き換えに働くことにしたらしい。


うちの宿ではお客さんとスタッフが一緒に食卓を囲む事が多い。 そんな中、お客さんが女の子だと彼のテンションが急騰する。さすが元アニメーター、踊りだしたり歌い出したり。そしてちょっと目を離すとすぐに口説きはじめている。

彼はいつも海パン一丁(しかもブリーフ型。やめてほしい)、常にドア開けっ放しで生活しているのだが、たまにドアを閉めている事があるかと思いきや、町に住んでいる彼女を連れ込んでいる。非常に分かりやすい(笑)

先日の山火事の時、「火事だ!」と叫んだら、隣の部屋からいるはずのない女の子が飛び出てきて発覚。文字通り、「あぶりだされて」来た姿が面白かった。


そんな彼の特技は、プチ工事。

いつかは私たちのまったりスペースである宿のベランダの壁に穴を開け、ガラクタの山から古い電線の端やら半分壊れた電球を設置する台?やらを取り出し、ペンチやら、自分のバイクのバッテリーやらを使って色々と作業したあげく、電気を付けてしまった。

また、オーナーが電気代節約のため設置した、「無人の時に電気が消えるシステム」を解除したり。

・・・って悪いことばかりしているんだけれど、そういう彼の創作性にはビックリさせられます。



そんな彼らとの共同生活。

私は朝7時過ぎから朝食の仕事があるし、ダイビングスタッフである彼らは8時に出勤して私が夕食の仕事をしている時刻まで帰らないのであまり一緒に過ごす時間は長くないけれど、二人ともいい奴なので良かったです。


何よりも、近くに家すらない山奥なので、宿泊客がいない時などに彼らがいてくれてとても心強い。

いつぞやかは夜中に皆で話している時下に人の気配がし、二人で棒切れで武装して様子を見に行ってくれた事がありました。その時は、オーナーが何か忘れ物を取りに来ていただけだったけれど。私は自室に鍵をかけて静かにこもっていたら、そのまま寝てしまっていました。自分の無責任さにバンザイ。


今度仕事が暇な日にでも、一度ダイビングに連れていってもらおうと思っています。