みなさん、こんにちは。

 

もう1か月ほど前ですが、本屋でふと気になって、

 

フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(堀内都喜子)

 

 

という本を買いました。

 

 

私たち家族はイギリスで12年住み、夫はイギリスの企業で働いていたので、イギリス社会での働き方はよく知っています。

 

だけど、

 

「イギリスとフィンランドはまた社会の在り方、文化も違うし、どんなもんなんだろうか?」

 

という純粋な好奇心から読み始めました。

 

 

 

本の詳しい内容を言ってしまうとネタバレ(?)してしまうので書きませんが、

 

キーワードとなる言葉を本から少し借用して、ちょこっと感想を書こうと思います。

 

(あくまで個人的な感想なので批判はご容赦くださいませチュー

 

 

 

まず、この本の中にあった印象的な言葉が

 

フィンランドではみんなが人生の選択を自由にできる

 

でした。

 

老若男女、それぞれの人が、それぞれの事情で生きていくのが人生。

 

どのステージでも、自分にいくつかの選択肢があり、それを手にすることができる。フィンランドはそのような国みたいです。

 

そんな夢のような世界があるのか? 

 

それを可能にする社会構造とはどういうものなのか?

 

その詳しい説明が本に書かれています。

 

 

正直、書かれていることは、日本とほぼ全く反対の社会構造についてでした滝汗

 

このような違いは社会の在り方から来るのはもちろんなのですが、

 

考え方も少し違っていて、フィンランドでは、

 

「18時すぎて帰ってくる父親は家庭を大切にしない父親失格の人」

 

と言ったりするらしいです。

 

 

すごく的確というか、フィンランド人の価値観を如実に表していると思いました。

 

家庭、家族(自分自身も含め)を大切にし、そのためにどう働くのか、いかに早く効率的に仕事を終わらせて、自分の時間を作るのか。

 

無駄を省いて、効率よく利益を上げる工夫や仕組みを、企業だけでなく社会全体で作り上げているみたいです。

 

 

とはいっても、フィンランドも昔から今のようだったわけでないみたいで、苦労しながら作り上げてきた社会の仕組みなのだとか。

 

これは初耳でしたねポーン

 

フィンランドは昔から、「幸せの国」だと思っていましたから。

 

 

もともとフィンランドは資源が豊かなわけでもなく、多くの国民が農業や森林業に従事する

 

“貧しい国”だったみたいです。

 

 

その上、この国は約100年前までスウェーデンとロシアに支配され、独立後もソ連と何度か戦争・敗戦を経験、

 

北欧の中で唯一、直接戦火を体験している国なんです。

 

 

敗戦を体験し、立ち直る段階でも多くの困難に直面しながらも、克服し、国や文化を成長させてきたのです。

 

 

フィンランド語で「huge(ヒュッゲ)」は、

 

「心地良い時間や空間」という意味で日本でもときどき聞きますが、

 

 

もう1つ注目する言葉が「sisu(シス)」。

 

 

「困難に耐えうる力、努力してあきらめずにやりぬく力、うちに秘めた力」

 

という意味らしいです。

 

フィンランド人はこの「sisu」をもっているのです

 

 

それは、厳しい自然の中で生き抜くために得た力で、

 

戦争を経て焼け野原から今のようなフィンランドに作り上げるために、おのおのが戦えた原動力となる言葉なのかもしれません。

 

 

カンがするどい方は気づいたかもしれませんが、

 

 

森林が多い、

厳しい自然環境(日本は夏と冬の温度差)、

資源が乏しい、

戦争で敗戦を経験している、

 

 

日本とどこか近くありませんか?

 

 

そして、この「sisu」。

 

日本語の「頑張る」という意味にも近いんです。

 

いわゆる「根性論」ってやつですプンプン

 

 

 

人生の選択肢が自由に持てて、人々が幸せに暮らしているフィンランド。

 

なんて素敵な国なんだ!

 

とお思いでしょう。

 

 

だけど、なぜこのような社会構造が作れるのか、そこにはからくりがあるのです。

 

 

それは、

 

 

”そんな社会を維持するために個人はそれなりに努力をしなければいけない。”

 

 

ということです。

 

 

フィンランドは終身雇用や年功序列でなく実力主義なので、業績悪化での解雇も多く、失業者も多いとか。

 

 

経済が悪化すると企業は一時的に人員カット。

 

大量の失業者が出ることもあるらしいです。(経済が戻れば同じ人材を再雇用する場合もあるとのこと)

 

 

そういう状況なので、社会に出た大人も学び続けることは必須。

 

 

ピンチを乗り越えるために、みんな学びと成長をやめないのです。

 

 

フィンランドでは、社会や企業が個人を守ってくれるのでなく、

 

個人に多くがゆだねられていて、自分でどうにかしなきゃいけない。

 

 

国民一人ひとりそれを了解のもと、

 

 

”選択肢を自由に持つ社会に生きる権利”

 

 

が与えられるのです。

 

 

 

本の中に書かれていたフィンランドの社会構造は、かなりイギリスのものとも似ていました。

 

 

イギリスも、ある程度の自由が保障される代わりに、自己で責任を取る国です。

 

 

結局のところ、社会構造の違いは国によって違いはあれど、

 

 

”社会や会社、そして周りの人が悪い”

 

 

そういう国民が多いのであれば、自助努力が欠けてしまうので、

 

国や企業がある程度、個人の自由を制限したり、何かしらルールを設けなければいけない構造が出来上がるのかもしれません。

 

 

今の日本は決して「幸せ」や「自由な選択肢」を感じる国ではないでしょう。

 

 

似たような境遇であったフィンランドと日本はどこで違ってしまったのか。

 

 

私は、

 

“一人ひとりが自分で考え、あきらめずに努力する”

 

このメンタルを忘れてしまったからではないかと正直思います。

 

そう、”sisu”ですよ!

 

 

不平不満を周りにまき散らす時間があるのならば、その時間を使って努力を続けないといけない。

 

 

改めてそう思わせてくれる有意義な本でした。

 

 

 

まさにコロナ禍で私も会社を辞めることになり

 

 

今こそ私の”sisu”が試されてるんですニヤニヤ

 

 

 

・・・そんな感じで読みやすい本なので、ぜひ読んでみて下さい!

 

 

 

 

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