第百十三話の翌日の「お話」です。



『こんにちは。
昨日はお世話になりました。
Kまた夕方にお願いしているようなんですが、私もお願いしてよろしいでしょうか?


実は私もKより1日早く(インフルエンザを)発症してまして、熱は下がってるんですが喉の痛みが2日以上続いてます。
薬も効きません。
お時間があれば、申し訳ないですがよろしくお願いします。


上の携帯メールを頂いて、遠隔予約時間にかかって来た電話を受けてみると・・・。

「えっ!?どなたですか?」

というお声の電話。。。最初は「旦那さん」が出てこられた、と思ってました。


私の知っているこの「お母さん」・・・Nさんの「お声」とは似ても似つかぬガラガラ声・・・しかも、ご本人はかなり頑張っているのでしょうが、聞き取れないぐらい「小さな声」です。


「喉が痛くて、病院から出た薬を二日間使ってるんですが全然効かないんです。先生、お願いできますか?」


「アッ。無理しないで、小さな声で話してくださいね。」


話すのも痛みを堪えて声を出している、という様子。


「母」というものは・・・

こういうものなのだ。自分の方がよっぽどつらくても、昨日頂いたメールでは息子さんの「つらさ」しか書いてよこしてこない。

息子さんが落ち着いたのを確認してから、やっと「自分の番」なのだ。

いつも「母である自分」は、知らぬ間に「後回し」・・・・・当然、悪いことではない。母性というものがそういうものだとしたら、私たち「人」は本当に「有難い」。


で、

そこのところの「無意識の生き方(?)」に実は「問題」があって、一カ月ほど前に「パニック症候」のような症状で来院して頂いたのが、きっかけでした。

その施術の様子はプライベートがかかり過ぎるのでここでは割愛しますが・・・。


という事で、遠隔開始。

お母さんは「遠隔」は初めてです。


昨日の息子さんの施術では、「陰虚痛」という発想に至るのに一時間の手前。

それに気づいてからはどうやってもうまくいかなかった症状が、20分ほどで全部消えてしまいました。


で、今回も「インフルエンザ」の副次的な症状としての「喉の痛み」で、「陰虚」を狙ってみるが・・・思うようにはいかない。


入れるたびに、「アッ、楽です!」

次の瞬間、「う~~~~~ん・・・。」


喉の右に入れると「右」は楽になる。「左」が痛い。

で、左に入れると「左」は楽になる。「真ん中」が痛い。

真ん中に入れると「真ん中」は楽になる。が・・・


「右と左は痛い。」


昨日のKくんとは少し違うが、「陰虚痛」の発想を使っても昨日ほどうまくいかない・・・。

多分、症状の程度がお母さんの方がもう一回り「ひどい」のだ。。。


かれこれ1時間過ぎている。

いつもなら、施術時間が短すぎる事を懸念して「どうして時間を延ばそうか?」なんて考えてる自分が・・・。


喉のどこへおいても、いろんな臓器から流しても、なかなか喉の痛みにいい変化が出ない。

ただし、電話の向こうではかなりの「自発動」が出ている様子。


「手足をバタバタさせてます。」

Nさんの返事です。


自発動が起こるんだから、間違いなく力は「呼応」し合っている。

またまた、組み立ての問題である。


と、Nさん。ホントにしゃがれた苦しそうな聞き取りにくい声で・・・

「せんせ~・・・、ア~~~ンと口を開けて、喉チン○のところ・・・そこに電話機をかざしてもいいですか?」


「えっ!」


つぶやき修正法の理論から言えば・・・

それが「当たり」なのか・・・


どっちにしても、

このNさんの「ご提案」は、行き詰った施術の一筋の「光明」のような感じ。


「ア~~~ン!」をしてもらって、喉の奥へ定触。


気感が強く出て、気分が悪いらしい。

でも、確認で唾を飲み込んでもらうのだが、今までの中では一番いい変化が出ている様子。


「顎、つらいでしょうが頑張ってくださいね。」

このスタイルで続ける。


途中、

「先生、胃のあたりがとても気持ち悪いです。」



・・・・・・・・・・・・・・・・

話の途中ですが・・・今、下のメールで頂いたNさんの二回目の「遠隔」をして戻ってきました。

Nさん、今書いてる「最初の遠隔」ですっかり「声」が出ていました。


「先日して頂いた遠隔(今書いてる遠隔)の後から、喉は全然痛みがなくなりました。」


先日は電話を受けた時、あまりの声のひどさに

Nさんの「お顔のイメージ」がぼやけるほどでしたが、

今日は電話の声を聞いた途端に「お顔のイメージ」が鮮明に出ました!


で、丹田から診始めて、色々と工夫、加減しながら


鼻を通し、目を通し、最後は任脈を3点で通したら・・・

「抜けました!」

「鼻も通りましたが、舌の真ん中がずっと痛かったのも取れてます!」

「目が開いて視界がスッキリ明るいです!声もさっきより全然出しやすいです!」


「確かに・・・完全にいつものNさんのお声ですね(笑)。」


今回は40分ほどのいつもの遠隔施術でした。


ブログ作成中に余談でしたが、

今終わったばかりのNさんの「第二回目の遠隔」でした。


・・・・・・・・・・・・・・では、最初の遠隔の顛末に戻ります。





で、話を戻します。


という事で、胃に電話機を当ててもらって定触。

しばらく流してから


「どうですか?」


「凄いの出ました・・・。青いタンの塊が、ゴホッと出てきました・・・。」

ちょっと憔悴したようなNさんです。


そこから遠隔中の自発動もかなり強く出ている様子。


途中で、

「せんせー、背中が気持ち悪いです。」


「そこに当ててください。」


流し始めると受話器から苦しそうな途切れない嘔吐の声。。。


「凄く吐きました。」


「大丈夫ですよ、身体にいらない悪いものを吐いただけです。」


口を開けた施術を継続。

その後

任督脈の循行、


「なんだかすごく疲れてきました。」


そろそろ限界の様子、時計をみると開始してから1時間40分。

トント最近した事のないロング・バージョン。

いわゆる「インフルエンザのたちの悪さ」に翻弄されぎみの両日の遠隔です。



「喉はどうですか?」


「最初ほどもう痛くないです。針で刺されているような耐えがたい痛みはないです。」

苦しそうなクタクタの声です。


ここで「様子をみてくださいね。」で、終了。

ホントにNさん、よく頑張ってくださいました。


で、つづいてK君の遠隔。

もうすっかり昨日の「頭痛」は大丈夫らしい。


「胃の痛みと腰痛がある。」とのことでそっちを遠隔。


こちらも40分ほどの、先日とは打って変わっての「穏便な施術」

施術後は、身体が軽くなったと喜んでくれました。




<遠隔の翌日に頂いたメール>


『昨日は、長い時間ありがとうございました。
あの喉のヒリヒリする感じは大分良くなりました。
今は、鼻の奥が乾燥しているかんがあります。
明日、やっぱり遠隔に変更させてください

よろしくお願いします。


Kは、良くなりました。
食欲もあり、さっきは犬の散歩にも行ってくれました。
ありがとうございました




このメールの「明日の遠隔」というのが、さっきブログ途中で抜け出して行ってきた「遠隔」です。

リアルタイムで書いてるもんで、ちょっと時系列がややこしくってすみません💦


上で報告した通り、昨日の2回目ではもう領域内で行える「普段の遠隔」にまで症状レベルは落ちていました。


とても喜んで頂けて、私も喜んでいます。