アラキさんが更新してくれた「施術家の休憩場所」のブログ。そこでのコメントに絡んでいたら、こっちで書いてみようかなと思えるような「お題」を見つけた。
錬成会に関してはもう繰り返したくもないぐらい、いろんな事を書いてきたのでそれはここのブログのテーマにある「錬成会」に譲る事として、今回は私が院でしている取り組みなんかを少し話してみたいと思っている。
先の「休憩場所」のコメントの中で
『「食える整体師」から「稼げる整体師」へ』という内容のものと
『患者さんのフトコロに優しい整体師』という内容のものがあり、今の自分には双方がとてもハート♡に響いてきた。
この「ふたつ」、反対のように見えるけどよく考えれば「良い整体師」の「両面」のように思える。このコメントをひとつにすると大体こんなふうになる。
『患者さんのフトコロに優しい、稼げる整体師』。
あはは・・・。まんま、そのまんま、だが(苦笑)。
私の院での施術は、ここに来る人はほとんどが知っているか、自分も受けた事のある方ばかりだからわざわざ説明する事もないのだが、あまりにも「奇妙」である。もうここで具体的に「奇妙さ」をひけらかす気分もないので、話もしないが・・・間違いなく「けったい」な施術である。
だから、初回はもちろん、3回目の施術ぐらいまでは施術後の「予約」はできないシステムである。
「続けて受けたいと思われたら、お手数ですが帰宅されてから日を改めてご連絡くださいね。」
まぁ、これぐらいのハードルを飛び越えて来てくださる「患者様」でなければ、こちらも本気モードが入らないのと、もうひとつは・・・
施術後の「興奮の中」で「次回予約」はしたものの、帰宅後、冷静になったら「やっぱり、やめておけばよかった。」と後悔するようでは患者さんに気の毒だ、と言う私独特の「配慮」もある。
だから、3回目からでないと施術後の「予約」は受けないようにしている。
で、ここ最近の新患さんの「リピート率」は?
と言うと、・・・
100%である。一度来て、二度めが「ない」ということが、不思議と「ない」。
しかも・・・である。
いきなり、週1回の頻度でほとんどの方が来院する(???)。
まぁ、こんな事を言えば、「治らないからの週1施術だろッ!」のご批判はあるかもしれないが、以前の私の「長い」「苦い」経験から言えば・・・
「治らないなら、次はない。」
「患者さんの目は、節穴ではない。」
「そんなフトコロに悪い事をする人は、いない。」
と、こんな感じである。
もちろん、「新患さんがいきなり毎週来る」現象の理由がない訳でもない。
私の院では「おひとりから多くを負担させない」という方針のもとでの「割引制度」がある。
施術料は基本は4000円である、が、月内に限り
3回目 2500円
4回目 1500円
5回め以降 2000円
となっている。
以前は月内の4回め・6回目を「無料」としていたのだが、それでは月3回しか受けられない患者さんに恩恵がいかない。と言う事で、減収覚悟で上記の「割引制度」に変更したのである。
これを使って月4回施術を受ければ、1施術料は3000円となり結構「価格で勝負!」のチェーン量販店とも張りあっているかも・・・と、あんまり嬉しくもなく思っている。
でも、である。
この割引制度自身、私は来院時に患者さんに説明する事はない。
最初に「割引制度ありき」では、こちらの了見を疑われる。別にたくさん来てもらいたいからの「割引制度」ではない。あくまで施術の必要な患者さんの経済負担を減少する為の「割引制度」である。
お声をかけるのは、同月内に3回目の予約を入れられた患者さんに対してのみである。
「アッ、~~~さん。次は今月3回目の施術ですね。
割引がかかりますから2500円になりますよ。」と言う感じである。
もちろん、患者さんはとても驚いて、喜んでくださる。
「あはは。4回めは1500円ですよ。」
患者さんは、もっと驚いて今度は恐縮してくださる。
カンドー(?)で、目元を潤ませるおばあちゃんもおられる。
別に、「安さ」が有難いのではない。院へ来てくださる方は最初から4000円納得でのご来院であるわけなのだから。
で、多分であるが・・・こちらの「心遣い」に喜んでくださっているのだと思っている。
1500円でも、「高い」と思う人には「高く」、ここには来ずに「保険適応」に行くわけなのだから。繰り返すが・・・
つまり、1500円が「安い」訳ではないのだ。
でも、この「割引」は患者さんと私の幾ばくかの「気持ち」の橋渡しをしてくれている事は確かだと思っている。
で、問題である。
例えば、月末に、そう・・・今日みたいな月末に8人施術したとして。
4回め・3回目・遠隔・4回め・4回め・3回目・遠隔・遠隔
で、8人合わせて〆て9500円の上がりである。当然こんな日ばかりが続けば間違いなく、院は干上がる。
※「遠隔」はチケット制で、現金収入は0円である。
でも、である。
これらの方々は月初に熱心に通院してくださっている訳である。それが分かるから、私は「割引」のかかる施術ほど「熱」を込める傾向がある。
後で・・・
「やっぱり、割引施術だよね。先生、いいとこで手を抜いてたな。」なんて思われたら沽券にかかわる。
「いつも以上の施術」だからこそ、「割引」が輝くのである。当然だ。
文頭の「ふたつのコメント」
『「食える整体師」から「稼げる整体師」へ』
『患者さんのフトコロに優しい整体師』
この両立。
ここ(「錬成会」「研究会」)、に集う人たちにはひとつの大きな目標であってもらいたいと思っている。