ファッショニスタから熱烈な支持を受けた「メゾン マルタン マルジェラ」のデザイナー、マルタン・マルジェラについてのドキュメンタリー。公に姿を見せず、書面のみのインタビューで「I=私」ではなく「We=私たち」で答えるなど、メディアに対し匿名性を貫いたマルジェラ。1997~2003年にはエルメスのウィメンズ・プレタポルテのデザインを手がけファッションの最先端を牽引したが、2009年に突如として表舞台から姿を消した。オランダ出身のドキュメンタリー作家メンナ・ラウラ・メイール監督が数々の貴重なアーカイブ映像や証言を掘り起こし、伝説的デザイナーの素顔と知られざるモードの舞台裏を浮き彫りにする。ブランドの共同創始者ジェニー・メイレンスやクリエイティブチームの「私たち」が、これまで語られてこなかった激動の20年間を振り返る。
インタビューは書面のみ。
ブランドの共同創始者のジェニー・メイレンス
初期のデザインに関わっていた
ディアナ・フェレッティ・ヴェローニ
メイキャップ・アーティストの
インゲ・グログニャールら
当時のクリエイティブスタッフたちの証言と
数々のアーカイブ映像を紹介されていた。
この映画のタイトルの『We…』からも
想像つく様に
ブランドは一人では出来ません。
天才デザイナーでも
優秀なディレクターやパタンナー
メイクアップアーティスト
プレス……
多岐にわたる分野の
スペシャリストに
支えられて
初めてブランドとして成立する。
ブランドを立ち上げ当初は
全く評価されず、酷評ばかり。
だから、チーム マルジェラは
《私たち》と言える程
一つになっていた。
ところが、コレクションで
ようやく認知され
カルト的な熱烈なファンがつき
モノがなくても完売する程
人気が出て、NY・Tokyo等に
合弁会社を設立された。
こうなってくると
いろんな問題が生じてくる。
《マルタン マルジェラ》の世界観を
歪ませることなく
マルジェラと一緒に
世界に発信したかったであろう
共同創始者のジェニー・メイレンス。
しかし、
ビジネスはジェニーに任せて
Designだけに没頭したかった
マルタン・マルジェラ。
ジェニーは数字を任されていたので
「売り」に走ってしまいそうな自分と
マルジェラの世界観を守りたいという自分と
ずっと葛藤していたのだと思う。
*「売り」に走るというのは、
一般に売りやすいDesignにする事。
特徴を削ぎ落とす事を意味しています。


