要介護5  両腕が拘縮している母は

グループホームに入所している。


エンシュア2本が母の栄養摂取の

主だったが、7月に入って

1本しか飲めない日もあり

他にリンゴジュースなどを口にするが

水分量が足りないのもあり

点滴をする事となった。


グループホームの母の部屋に入ると

ちょうど点滴が終わった頃だった。


両手の甲が黒紫色に変色していた。

点滴が漏れたようだ。

細く痛々しい手だった。 悲しい


1年前 私はCVポート手術を断った。

この手術をしていたら、

こんなアザはできなかっただろう。もやもや


黙って、母の手を見ていた。

あの決断は間違っていたのだろうか。


認知症という病気は本当にゆっくり、

じわりじわり 不安と恐怖と悲しみと

、なんだろう、、、ほんと ゆっくり

患者と家族を苦しめていく。

嫌なやつだ。

家族が苦しむ姿は辛い。


母は今日は私の顔をじっと見てくれた。

「ゆな 来たよー。わかる❓」

っというと、瞬きをしてくれた。

ちょっと 反応した様な気がする。ニコニコ


母は拘縮した左腕を上下に動かした。

動かしている姿を初めて見たので

びっくりしたが、何かを訴えたいのか、

でも、私にはわからない。悲しいもやもや


その母の腕をゆっくりさすった。

ゆっくりさすって 話しかけた。


「母さん、今日も顔色がいいね!

肌がモチモチだねー。

母さん、私なー、母さんと

また買い物行きたいわ。

○○百貨店な。 楽しかったねー。


でも、お正月の福袋は買いに行くのは

やめとくわ。

よく行ったよねー、

母さんも私に朝の7時に家を出発って

言われたらもう嫌やねー。


走れーって、また私に言われるのも嫌やねー。

二人で頑張って福袋かったよねー。


私ももう歳やし無理やから、

福袋はやめとこか❓」


と言うと 母は 軽くうなずいてくれた。ニコニコ


「母さん、肌綺麗ね、シワがないね。

 母さん、内緒やけど、

 母さんは4人姉妹の中で

 1番いい顔してたね!


 みんなに言ったら怒られるけど、

 私 思っててん。


 母さん 1番やで。1番っていいね」


そう言うと 母は ふっと息を出して

声は出ないけど笑ってくれた。ニコニコ


今日は反応が良い。


ショックもあったけど、

反応があって良かった。




  ↑ 壊したおもちゃを返してと願うワンコ


  




  可哀想に…   数分で壊す 破壊王