自分の備忘録として ブログに残します。
【2019年4月】
母が行っている美容院は
女の美容師さんが一人でされていて、
お付き合いは20年以上。
母は元気だった時は
自分で予約をして、
一人で行っていたけれど
認知症が疑わしくなった時は
私が代わりに予約をとって
カレンダーに書いても、
今日という日がわからないし、
「予約をしたよ」と言っても
母はすぐに忘れる。
何度も何度も家に電話がかかってきた。
母「カレンダーに美容院って書いてるけど、
私 予約したかな?」
私「昨日 私がしたよー」
母「そうなんや、知らんかった」
私「一緒に行くから、また声かけるね」
母「ほんま!一緒に行ってくれるん。良かった」
この会話のループが永遠で♾
父にカレンダーにメモを書くのは辞めようと
言われた。
買い物も病院の予定も、
カレンダーを見るたびに
それに囚われ、
「〇〇って書いてるけど、
誰が予約したのだろう」
それで、父さんに質問攻め、
私に電話をするのを繰り返す。
美容院は予約だけして
予約した日の時間の1時間前に
「母さん、美容師さんから
今 予約が空いてるから来ませんか?って
電話あったよ。」と言う事にした。
「美容師さん、電話くれたんや、
優しいなー」っとスムーズだった。
歩いて10分ほどの美容院だったけれど、
その日は母さんは足元がフラフラしていて
母を支えながら 休み休み行った。
美容院について ドアが開いて
美容師さんが出てきてくれた時
母は美容師さんに
「歩けなくなった」っと泣いてしまった。
美容師さんは
「よく来てくれたね。ありがとう。ありがとう。」
って母さんをさすってくれた。
その日の帰りから、
母さんの美容院の送迎は兄の車に
なった。
美容院でも、カットはスムーズにいくが
毛染めは母さんはじっと座るのが
日に日に難しくなった。
毛染めの間 私は横の椅子に座り
雑誌を母さんに見せて ずっと話しかけていた。
「これ 美味しそうやな…」
母さんが指をさしたのが
かぼちゃの旨煮だった。
「ほな 晩御飯に作るわ」というと
喜んでいた。
携帯の写真で撮ったレシピを見るたびに
あの日の母を思い出す。
母が泣く前にもう少し労わるべきだった。