最近毎日深夜まで学校の図書館で論文(っていうのかなぁ)を書いています。
果たしてあと二週間後の提出期限までに間に合うのか。。。
今、授業を取っている先生の中の一人がなかなかスゴイ経歴の持ち主なので
寮に帰る前にちょこっとご紹介。
アントニオ・ニカーゾ先生。
なかなか優しい顔で写っていますね。
実際の彼もなかなかのナイスガイです。
授業はかなりの熱血系。
。。。
そんな彼、実はこーんな過去があったのです。
。。。
えっと、「囚われてる」のではありません。「守られている」のです。
グーグル画像検索するとこの写真出てきます。
実は彼、イタリアのカラブリア州出身。6歳の時に友だちのお父さんがみかじめ料を払わなかったためにマフィアに殺された、など、マフィア社会の真っ只中に生れ育ちました。
友だちの多くがマフィアになっていく環境の中、彼は一人、マフィアに立ち向かう立場に立つ事を選んだ。
そういう道を進むからにはそれなりの覚悟が必要な訳で、
ある日嫌な予感がして車を調べたら、車体の下部に爆弾が仕掛けられていた・・・という事もあったらしい。
で、ある時いよいよ身の危険が迫り、政府の保護下でイタリアを去らねばならない事に。
こうやって護衛されながらカナダに渡り(当初は英語が一言も話せなかったので苦労したのだとか。)以降、カナダや北米で、グローバル化する犯罪組織の研究者として活動中。
本も沢山出してます。
ちょろっと気まぐれ的に教鞭を取る他は年中色んな国を回り、犯罪組織について研究しているのだとか。
日本にも来ることがあるそうです。
そんな先生がいるなら授業取らない訳にはいかないでしょっ!!
と、勢い余って彼の授業、2つも取ってしまっているわけです。
特に「犯罪組織のグローバル化」の授業は毎回刺激的で、
先生が24時間、5人の精鋭部隊の護衛に守られながらメキシコの超危険地帯を見て回ったり、
その場にゴロゴロとしている殺人現場を見に行った時の写真(当然一般人は立入禁止の場所)などを見せてくれたりする。(もちろん、グロテスク過ぎるものは生徒には見せませんが。)
世界中の犯罪組織についてミクロな内容を解説してくれる時もあれば(日本のや○ざについても話してました)、各組織がどのように連携し、グローバルなビジネスを展開しているか、というようなマクロの内容を語ってくれる時もある。
昨日はスカイプでカラブリアマフィアから聞き取り調査をしたらしく、その一部を録音して聞かせてくれた。
細かく書いてるとキリがないし、詳しすぎる事をこのブログに書くのも何かちょっと嫌なので書きませんが、
とにかく知れば知る程、各組織の「仕事力」がものすごい事を感じ、一般人がどう頑張っても対抗出来ないのではないか?!と思ってしまう。日本のグローバル展開している大企業の「仕事力」なんて全くもって比べ物にならない。残念だけど。
一度、メキシコの犯罪多発区域に生まれ育った6歳の子が書いた絵を見た事がある。殺人者と被害者の絵。
まだ幼稚さの過分に残る絵なのに・・・
機関銃がかなり詳細に描かれていたり、前から撃たれた人がどの様に倒れ、どの様に血が出ているのか
が正確に描かれていたり(これ、実際に現場を目撃した事がない人には想像できないはず。)。
絵の幼さと、部分的な正確さのコントラストがとても衝撃的でした。
こういう問題、個人レベルではどうしようもない。
せいぜい若者に、「麻薬は吸うなよ」とか言う位しか出来ないかもしれないけれど(幸い日本の若者は欧米各国と比べるとそういうものに手を出す人が少ないですね)、皆が今より「正しい知識」を付けることも大切だと思う。嫌なものを避けて通るのではなくて、子供にも教育の中で正しく伝える事。大事なのではないかと思います。