1年前の今日。


甲状腺乳頭癌の告知を受けました。



10月も中旬に差し掛かろうというにもかかわらず、

暑い日でした。




告知を受けたと言っても…



ドクターが離席中に看護師さんが細胞診の結果を表向きに机の上に置いていって。


それを覗き込んで癌だということを知りました。




癌だと分かった時、ホッとしたのを覚えています。



約2年近くモヤモヤとしていたので、はっきり分かって良かったと思ったからです。




でも、ホッとしたのは束の間。



次の日からは、寝ても覚めても癌になったということが頭から離れませんでした。




ふと考えれば癌のことばかり。



人とたわいもない話で盛り上がっていても


「オレ、癌になっちゃったんだよね…

今目の前にいるオレは、来年にはいなくなってるかもよ…」


と心の中で相手に話しかけていました。




段々とふさぎ込むようになり、

休みの日は部屋に閉じこもるようになっていきました。



将来について不安や絶望に苛まれていて

無気力に1日1日を送るようになってました。




そんな中でT大学病院に初めて行った日。



N先生と2回目の対面。


1回目は細胞診検査をしてくれただけで、

そのためN先生とは大して話をしていませんでした。



そんなN先生からの最初の言葉が…


「残念ながら癌だってことが分かりました。

でも、しっかり治療すれば治ります。

だから頑張りましょう!」




この言葉に救われました。




行きたかった病院。


甲状腺外科の先生が何人もいらっしゃって。


甲状腺手術実績も多い。



そこの先生から言っていただいた言葉に

とても勇気づけられました。



今はもう普段通りの生活を送っていて、

すっかり癌であることを忘れてしまっていることが多いです。



N先生の言葉で「頑張れば何とかなるんだ」と前向きになれたから、今こうしていられると思ってます。



でも…


甲状腺癌は他の癌に比べて予後は比較的良いが、その代わりに長期間を経て再発する場合もあるため、油断ができないもの。



たまには1年前のこの心境を思い出して、

油断することなく不安になりすぎることなく、

前に進んでいきたいと思います。