N先生が続ける。


N先生:
「今後の治療ですが...
 アブレーションをしようと思います。」


アブレーション?


N先生:
「ええ。

 甲状腺は全摘しても甲状腺組織は体の中に
 残ります。甲状腺組織が残っていると、将来
 そこから癌が再発する可能性があります。
 アブレーションは再発する可能性を低くする
 治療です。

 具体的には内照射療法といって、放射線を
 出すカプセルを飲んで残っている甲状腺組織
 を破壊する治療です。」


なるほど。

甲状腺癌は甲状腺組織から発生しているわけ
だから、甲状腺を取ったとて体の中に
散らばっている甲状腺組織に癌が潜んでいる
可能性があるわけですね。

それを今のうちに破壊しようと。


N先生:
「その通りです。」



それは分かったが...

アブレーションをするほどのハイリスクな
病状なんだろうか...?



N先生:
「どうされますか?
 アブレーション、やりますか?」


自分で調べた限りでは、病理検査結果からは
アブレーションが必要な病状とは思えなかった。

すぐには納得がいかなかったため、
次の診察まで考えることにした。



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2週間後

大腸カメラ検査を受ける前に一度問診を
受けなければならないという事で、
検査を予約したクリニックへ。


診察室に呼ばれ、先生とご対面。


既往歴や過去の大腸関係の検査結果を尋ねられ...
過去の健康診断では何ら問題がないことを伝えると...


先生:
「今回なぜ大腸カメラを受けようと
?」


あのー、先月甲状腺癌で手術をしたのですが、
弟も同じ甲状腺癌でもしかしたら遺伝的な
ものかもしれないと。

そうだとしたら、一部で大腸ポリポーシスを
合併するとネットで見て...


先生:
「ふーん」


あれっ?先生の反応が薄いアセアセ

もしかして心配しすぎ?滝汗


先生:
「分かりました。特に何かあっての検査では
 ないので自費での検査になりますが
 よろしいですか?」


と私の心配はあっさりとスルーされ問診が終了。


この後、下剤キットをもらって帰宅。


検査まで3週間。

もしかしたら...という心配が
頭から離れませんでした。