F先生:「細胞診はいつやりましょうか?私は来月の下旬にこちらに来ますが。」



目の前が急に真っ暗になって、

声が出せずにいた。



F先生:「再来月でもいいですけど。」



私の心境が伝わったのかもしれない。

F先生は日付けの選択肢をくれた。



「来月でお願いします



来月とは言えちょうど1ヶ月後だったので、

気持ちの整理もつくだろうと思った。

 



帰り道



自分がガンになるとは


病気らしい病気をしたことがない。

風邪で寝込むこともここ10年くらい一度もない。


大きな病気は数年前に背中の粉瘤を取ったくらい。


体は普通に動く。

自覚症状や違和感も異常もない。


それなのにショボーン


どうしてえーん



元々ネガティブな思考をする私は、

確定してるわけでもないのに、

ただただ呆然としていた。



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1ヵ月後


細胞診を受けるため、クリニックへ。


今回もF先生を予約しているため、

予約時間の少し前にクリニックへ足を運んだ。



受付に行くと、


受付:「かずにぃさん申し訳ございません。F先生ですが、急遽予定が入りまして今日来れなくなってしまいました。」



今日細胞診できないってこと?

リスケで検査が伸び伸びになって、

その間にガンが進行しないか不安なんだけど



受付:「代わりの先生がいらっしゃるのですが、少し遅れてまして、1時間くらいですがお待ちいただけますか?」



あっ、検査はできるのね。

でもF先生に診てもらいたかったなあ



そう思いながら代わりの先生を待つことにした。