どんなに自分はまだ若いと思ったって、60後半と、70半ばの夫婦は、完全に人生の終盤。振り返れば、40年前の結婚で、ドイツ生活をゼロから始め、言葉も覚え、子どもも出来て、だんだんと生活がし易くなった5年後、アメリカに移住した。以来35年間、ニューヨーク州とニュージャージー州での生活だった。そして今年の9月からは、夫は退職、私は週に数日、近所のトレーダージョーズでの仕事を続けている。
この35年のうちも、2年前までは、二人目の子の学費、生活費を払っていたので、出費は常にあり、実家の国へ帰る旅行も数多かった。
殆どの間、家族収入は夫のみ。それでも、今住んでいるコンドミニアムもとっくにローンは終わり、借金は何処にも無い。アメリカに来た時は、引越し荷物も無く、スーツケース数個。私はまだ30になったばかり。でもそのころの10年で、いろいろ学んだり、日本語教師始めたりしたものの、今には繋がって居ない。
42にして娘を授かったため、子育てが随分と続いた。その期間、10年ほどスリランカに拠点を移したので、私のキャリアは、母親である事、だけとなった。
そうこうして、気づいたら、アメリカの公式定年年齢となり、既に年金をもう数年は受取る夫に加わった。20年以上住んでいるコンドは、物だらけ。もっとすっきり暮らしたいが、夫の持ち込んだ研究書類で、足の踏み場も無くなってきている。
時間かけて整理していくけど、当分は時々小旅行して、気分転換するしかない。
この門はボーイジョージ様のお城の入り口。この辺り3軒分ぐらい所有しているよう。ちょうど1週間前、ハムステッド駅からグーグルマップで、いつも歩いているだろう小道を辿るのは楽しかった。

